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WACK×JMSバンドオーディションの視聴者審査開始、新曲制作に奮闘した夏の合宿を振り返る

「BRAND-NEW BAND STORY」合宿集合写真
約2年前2022年10月14日 9:05

WACKの渡辺淳之介とジャパンミュージックシステム(JMS)のKTRによるロックバンドオーディション番組「BRAND-NEW BAND STORY」の一般審査がスタート。これに合わせて、この記事では夏に行われた合宿の模様をレポートする。

「BRAND-NEW BAND STORY」は渡辺とKTRの両プロデューサーが新世代のモンスターロックバンドを見つけ出すオーディション番組。5月から8月上旬まで行われたオーディションの全容が、GYAO!では全8回、スペースシャワーTVでは全4回、それぞれ異なる視点でまとめられ、配信・放送されている。“両プロデューサーが新世代モンスターロックバンドを見つけ出す”をコンセプトにした本企画の始動が発表されたのは、5月末のこと。グランプリを獲得したバンドは日本コロムビアからメジャーデビューできるほか、10月21日に東京・Spotify O-EASTで開催されるライブにBiSH、MY FIRST STORYと並んで出演する権利、11月23日にぴあアリーナMMにて開催される「REDLINE ALL THE REVENGE」のオープニングアクトとしての出演権、さらに2023年5月3~7日に開催される「VIVA LA ROCK」への出演も与えられるという特典が用意されている。

応募総数は100組超。6月の一次審査で一気に組数が絞られ、勝ち残った7組は7月に東京・WWW Xで行われたオーディションライブに出演。それぞれが観客、生配信の視聴者、審査員を前に限られた時間の中でパフォーマンスを披露した。その結果、最終審査に進んだのはアラナミ、TEAR、totemぽぉる、youthの4バンド。7月に合宿で新曲を制作し、8月に新曲披露を含む最終ライブ審査に臨んだ。なお最終ライブ審査には特別審査員として、セントチヒロ・チッチ(BiSH)、HARUNA(SCANDAL)、GEN(04 Limited Sazabys)、Hiro(MY FIRST STORY)、ハンバーグ師匠(井戸田潤)、Yosh(Survive Said The Prophet)、北島康雄(四星球)が参加した。

4バンドが参加した合宿は7月に山梨・山中湖にある合宿所で行われ、渡辺、KTR、そしてスペースシャワーTVの番組レポーターとして庄村聡泰が同行した。2泊3日の合宿で各バンドに与えられたミッションは「新曲を作ること」。3分15秒ぴったりに収めることが条件とされ、その理由についてKTRは「サブスクでの主流の長さ。そして語呂合わせで“最高”だから」とした。

初日はレクリエーション的な企画としてコピーバンド大会が行われ、アラナミがハルカミライ「カントリーロード」、TEARがSHANK「Long for the Blue moon」、totemぽぉるがハヌマーン「リボルバー」、youthがチャットモンチー「染まるよ」をコピーすることに。数時間の練習を経て、各バンドがそれぞれのルーツや影響を受けたバンドの曲を渡辺、KTRの前で披露した。コピバン大会は、4位から順にTEAR、youth、totemぽぉる、アラナミという結果になったが、実は渡辺が「ここでアラナミを1位にして、浮かれさせたらどうなるかを見たい」と裏で話していた。夜にはキャンプファイヤーを囲んでの面談がスタート。渡辺、KTR、庄村は酒を片手にバンドメンバーと話すということもあって、暴走気味のトークが展開される場面もあったが、3人は真摯に4バンドに対してアドバイスをしたり、現状について耳を傾けた。

2日目は早朝のラジオ体操に始まり、一同は山中湖畔に移動。2人乗りの自転車をレンタルし、バンド同士で14kmの行程を走るレースを行うことになった。またスリーピースバンドには人数合わせのため、youthチームにKTR、TEARチームに渡辺、totemぽぉるチームに庄村が参加した。自転車レースを終え、合宿スタジオに戻った4バンドは練習を再開。合間には渡辺、KTR、庄村がスタジオに顔を出し、制作中の曲に意見していった。さらにtotemぽぉるが作っている途中のオリジナル曲に対して渡辺が「代表曲にするのなら構成を考えたほうがいい」、KTRが「パンクロックとしてはいいけど、大衆的なことを考えるね」と感想を伝える。プロデューサーたちが退室したあと、totemぽぉるは「作り直すか」とつぶやいた。またTEARのスタジオでは渡辺が「健太郎(KTR)さんはTEARに甘い」と意見し、KTRが「俺は思ったことを言ってるだけだから」と言い返すなど、不穏な空気が流れる場面もあった。youthは制作が難航している様子で、渡辺から「顔が暗い。あなたたち、青春(youth)なんでしょ?」と指摘され、KTRからは「youthのストレートな曲も武器なのかなと思う。聴いてないから何も言えないけど、変化球がありなのか考えてほしい」とアドバイスを受けた。

夕方にはレクリエーション企画としてカラオケ大会がスタート。歌うのは各バンドのドラマー。機材チェック込みで渡辺と庄村はSMAP「世界に一つだけの花」を歌った。youthの溜田和生(Dr)はX JAPAN「紅」、totemぽぉるの龍世(Dr)はTHE BLUE HEARTSの「情熱の薔薇」、アラナミのじう(Dr)は菅田将暉「さよならエレジー」を披露。そしてTEARのきゃなみ(Dr)は「最下位を絶対に取らない」という決意のもとで中島みゆき「糸」を熱唱し、見事に1位を獲得し、2日目夜のバーベキューで人気者になれそうな巨大豚バラブロックをゲットした。夕食のバーベキューで盛り上がったあと、各バンドの練習が再開。そんな中、悩んでいたyouthのもとを渡辺、KTR、庄村が訪問した。楽曲に関する具体的なアドバイスをしながら、バンド側の思いに耳を傾けた。その日、各バンドのスタジオからは夜通し、音が鳴り響いていた。

最終日となる3日目、4バンドがその時点での楽曲の仕上がりを発表することに。アラナミに対してKTRは「バンドの雰囲気が変わった。前の曲に比べるとボーカル始まりなのもいい感触」、渡辺は「いい意味で変わってきた。メロディが曖昧なものから『やるぞ!』という感じになった。名は体を表すということで、アラナミらしさを感じられた」とコメントした。totemぽぉるはオリジナル曲の方向性を変え、ミドルテンポの曲を仕上げた。KTRは「ここまで変えてくるとは」と驚き、渡辺は「この合宿の中でこちらの話を聞いて、ときには怒られていたけど、こうやって曲を出してくれるとうれしいし、グッとくる」とコメント。KTRは褒めるのみならず「Cメロを加えてもいいかもしれない」と具体的な助言をしていた。

TEARは深夜の時点で歌詞を変更するなど、ギリギリまでアレンジを練っていた。その努力が伝わったようで、KTRは「アレンジ面もしっかりしていて印象が変わった。TEARらしさも出ていたし、できる最大限をやってくれた。ライブみたいにここで演奏してくれたのもよかった」と喜ぶ。渡辺は「一番グルーヴ感が出せている演奏だった」と評価した。悩み続けたyouthは深夜に庄村からもいろいろとアドバイスを受けており、庄村は「もっとテンポを落とすところでは落としていい。楽しそうにドラムを叩いて。ダウンテンポのところではもっと悲しそうに。そういうのを見せるのはドラムの仕事だ」とドラマーらしい意見をyouthに伝えていた。youthはそういったアドバイスを反映しつつ作ったオリジナル曲を披露し、87no(Vo)はライブ審査に向けた意気込みをライブパフォーマンスさながらに叫んだ。そんな演奏にKTRは「ライブ感もあって、抜けた感じが観られてよかった」、渡辺は「深夜に話したところもよくなっていて、グッときた」と評価した。

合宿の全行程が終了し、最後には各バンドが感想を語った。アラナミは「バンド内でケンカもしたし、いろいろあった。全部を吸収できたと思うし、この4組と皆さんで合宿に来られてよかったなと思いました」、TEARは「こんなにのめり込んで、追い込まれて曲を作ったのは初めて。絞り出せたと思います。メンバーと新しいことを初めて、バンドのよさを知って、TEARをさらに好きになりました」、youthは「大人の方々がたくさんいて、渡辺さん、KTRさん、庄村さんもフレンドリーに全バンドに接してくれました。もっとバチバチかと思ったら、楽しい時間は楽しくて、ちゃんとやらなきゃいけない時間はちゃんとして。私たちは時間がかかったけど、最終的に詰められた。いろいろアドバイスをいただけてうれしかったし、合宿のおかげで4組とも仲良くなれた。これからの審査もがんばります」、totemぽぉるは「こんなに音楽に向き合うことはなかった。それでも楽しくて、きつかったけど思い返せばいい時間。ここまで来たからにはグランプリを勝ち取りたい」とそれぞれ語った。

なお4バンドが新曲制作で奮闘した合宿や、最終審査の模様はGYAO!、スペースシャワーTVで確認できる。一般審査はGYAO!の「BRAND-NEW BAND STORY」特設サイトおよびYouTubeにアップされた最終ライブ審査時のライブ映像の視聴数、コメント数、いいね数をもとに行われる。最終審査は一般審査および最終ライブ審査の内容を総合的に判断して進められ、10月21日にグランプリが決定する。

BRAND-NEW BAND STORY

2022年10月21日(金)東京都 Spotify O-EAST
<出演者>
BiSH / MY FIRST STORY / BRAND-NEW BAND STORY グランプリバンド

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