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中村佳穂が30人のコーラス隊とパフォーマンス、フェスティバルホールに広がった祝祭的な歌の世界

「中村佳穂 TOUR ✌ NIA・near ✌」フェスティバルホール公演の様子。(撮影:井上嘉和)
1年以上前2022年11月03日 12:04

中村佳穂のツアー「中村佳穂 TOUR ✌ NIA・near ✌」が本日11月3日に福岡・福岡国際会議場にてファイナルを迎えた。

「中村佳穂 TOUR ✌ NIA・near ✌」は3月にリリースされたアルバム「NIA」を携えて行われたホールツアーで、9月より全国8カ所でライブが行われた。当初は大阪・フェスティバルホールでのライブが最終公演の予定だったが、台風14号接近の影響による福岡公演の延期に伴い、11月3日の振替公演がツアーファイナルとなった。この記事では、10月27日に行われた大阪・フェスティバルホール公演の模様をレポートする。

開演時刻をやや過ぎた頃、伊吹文裕(Dr)、深谷雄一(Dr)、越智俊介(B)、高橋あず美(Cho)、植松陽介(Cho)というギターレス編成のバンドメンバーとともに登場した中村は、アドリブで歌声を紡ぎながら自己紹介。立ち上がった観客は体を揺らし、中村が指定した数だけ手拍子を鳴らす。中村の「76!」というかけ声に応えて力強いハンドクラップがしばし鳴り渡り、そのままライブは定番曲「アイミル」「きっとね!」へ突入。即興性の高い演奏と歌声によって公演ごとに異なる表情を覗かせる中村のライブの魅力が、冒頭から存分に発揮された。その後「Q日」「ブラ~~~~~」「さよならクレール」と最新アルバム「NIA」の楽曲が3曲連続で披露され、グルーヴィな演奏と、しなやかさと力強さを行ったり来たりする変幻自在の歌声に観客は全身を預けて楽しんだ。

「静かな曲をやるので座ってください!」という中村の叫びを合図に、ライブはピアノの弾き語りパートへと。彼女は目まぐるしいスピードの速弾きに乗せて、「あんたがたどこさ」をまくしたてるように歌唱。テクニカルな演奏で観客をぐっと引き込んだのちに、最新曲「ÿuni」でしっとりした歌声を聴かせた。その後中村は、コーラスの高橋と植松を呼び込み、3人で「忘れっぽい天使」を披露。中村と高橋の繊細な歌声に、包容力を感じさせる植松のボーカルが重なり、情緒豊かな歌の世界が広がっていく。その後中村たちは、たおやかな歌唱で作られた深い余韻を徐々に熱気へと変えていくように、「get back」や「GUM」などバンドの演奏を中心としたパフォーマンスを展開。伊吹と深谷は激しいドラムセッションを繰り広げ、ツインドラムならではの演奏で観客の視線を釘付けにした。

ライブの後半では民族音楽に接近した「LINDY」が披露され、中村の鮮烈なロングトーンにオーディエンスが大きな拍手を送る。続く「MIU」では壮大な音の世界が広がっていき、スクリーンをさえぎっていた暗幕やライトがステージの左右と上方に移動。鮮やかなオレンジがステージバック一面に広がったかと思うと、夕暮れからゆっくり日が落ちるかのように、淡いブルーへとグラデーションを描きながら徐々に変化していった。そして本編最後に中村は「NIA」を披露。会場に温かな空気をもたらし、その余韻を残したままステージをあとにした。

アンコールの拍手に応えて再び姿を現した中村たちは、伊吹が買ってきたという民族楽器・カリンバを使用して「KAPO ✌」を軽やかに演奏する。その後、一般公募により参加することとなったコーラス隊とゲストの日向ハル(フィロソフィーのダンス)が入場。中村とバンドメンバーの背後に老若男女30人がずらっと並び、ステージが豪華に彩られる。中村はコーラス隊を従えながら再び「アイミル」を披露し、会場を祝祭的な空気で包み込んだ。そして最後は全員で「そのいのち」をパフォーマンス。中村のボーカルとバンドメンバーの演奏に、コーラス隊の歌声が幾重にも折り重なり、大団円でライブの幕が下ろされた。

「中村佳穂 TOUR ✌ NIA・near ✌」2022年10月27日 フェスティバルホール セットリスト

01. アイミル
02. きっとね!
03. Q日
04. ブラ~~~~~
05. さよならクレール
06. あんたがたどこさ
07. ÿuni
08. 忘れっぽい天使
09. get back
10. You may they
11. GUM
12. LINDY
13. MIU
14. NIA
<アンコール>
15. KAPO ✌
16. アイミル
17. そのいのち

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