東京・お台場青海周辺エリアを舞台にしたアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL 2024」が8月2~4日に開催された。この記事では8月4日の最終日公演の模様をレポートする。
「TOKYO IDOL FESTIVAL」、通称「TIF」は2010年にスタートした世界最大のアイドルフェス。今年は3日間合わせて195組、1306名のアイドルがラインアップされた。最終日はチケットがソールドアウトする盛況ぶりで、360°全方向に向けてパフォーマンスできる円形の舞台として新設された浮島STAGEを含め、計8つのステージがライブやトークで大いににぎわった。
AKB48×ガチャピン×ムック
「お台場冒険王2024~人気者にアイ♡LAND~」会場内に位置するメインステージ・HOT STAGEには、最終日も数々の人気グループが出演。AKB48はゲストとしてガチャピンとムックをステージに迎え入れ、ヒット曲「恋するフォーチュンクッキー」をコラボバージョンで披露した。AKB48加入前、子役として活動していた山内瑞葵はかつてガチャピン、ムックと共演した経験があることを明かし、2人に挟まれながら弾けるような笑顔を咲かせていた。またTEAM SHACHIは最新曲「のんあるすいけん feat.炒飯」やライブの鉄板曲「沸き曲」、「タキオのソーラン節」のカバー「TEAM SHACHIのソーラン節(南中ソーラン)」などを次々に披露。熱気あふれるパワフルなパフォーマンスで会場を盛り上げた。
ハロプロ勢やFRUITS ZIPPERもメインステージに
この日はハロー!プロジェクトに所属するOCHA NORMA、つばきファクトリー、Juice=JuiceもHOT STAGEへ。夕方前に出番を迎えたJuice=Juiceのライブでは、その後登場するグループを目当てに集まったアイドルファンも多く客席エリアにいたが、伸びやかかつ力強い歌声が野外に響き渡ると、会場の誰もがそのパフォーマンス力に圧倒されていた。そうそうたるメンツがメインステージを飾る中、恒例の「TIF2024メインステージ争奪LIVE」で1位に輝いた#Mooove!はSTU48の次に登場。元気いっぱいのパフォーマンスを繰り広げ、「名前だけでも覚えて帰ってください!」とアピールした。次に登場したFRUITS ZIPPERは「NEW KAWAII」や「わたしの一番かわいいところ」など人気の楽曲を連発し大歓声を浴びた。
“指原チルドレン”の圧倒的なアイドル力
指原莉乃がプロデュースを手がける=LOVE、≠ME、≒JOYの出番前には、3グループのロゴをあしらった枚数限定のタオルが観客に無料配布されるという特別な試みが行われ、客席のテンションがより一層上昇。3組は観客を巻き込んでタオルを振り回したり、「TIF」初出演時に披露した思い出の初オリジナル曲をまばゆい笑顔で歌ったりと、“指原チルドレン”ならではのハイグレードなアイドル力で観客を大いに沸かせた。中でも2017年の「TIF」でステージデビューし、今年で8年連続での出演となる=LOVEが、ほかのアイドルファンからも大きな注目を浴びた最新曲「絶対アイドル辞めないで」を投下すると場内は大盛り上がり。関係者エリアで観覧していた出演者たちも彼女たちのステージに釘付けになっていた。
塚☆リカは全日程出演の大活躍
Zepp DiverCity(TOKYO)を舞台にしたHEAT GARAGEには、つばきファクトリー、きゅるりんってしてみて、いぎなり東北産、#ババババンビ、lyrical school、JamsCollectionなど多様なアイドルが出演。塚田僚一(A.B.C-Z)がプロデュースを手がけるソロアイドル・塚☆リカは3日間でさまざまなステージに立ち、最終日にはHEAT GARAGEで切れ味鋭いパフォーマンスを披露した。来年1月にエンディングを迎えるでんぱ組.incは長年にわたり「TIF」を盛り上げてきたが、この日のHEAT GARAGEが彼女たちにとって最後の「TIF」のステージに。圧倒的な熱量でフロアを盛り上げ有終の美を飾った。
屋外のSMILE GARDENではコラボステージが盛りだくさん。お笑いに特化したアイドルグループ・ラフ×ラフの大喜利曲「考える時間をください」には直前の出番だったAppare!のメンバーが合流し、大喜利に挑戦。かすみ草とステラとJamsCollectionの2組によるコラボや恒例の「IDOL SUMMER JAMBOREE」などにぎやかなパフォーマンスが続いた。夕刻にはアソビシステムのアイドルプロジェクト・KAWAII LAB.のグループが集結する「KAWAII LAB.ステージ」も。ここではKAWAII LAB.第4のグループとなるCUTIE STREETがお披露目ライブを行い、先輩グループのFRUITS ZIPPER、CANDY TUNE、SWEET STEADY、そして大勢のアイドルファンが見守る中でステージデビューを果たした。
長濱ねる×原田葵アナ×日向坂46×乃木坂46がトーク
日も暮れた頃、HOT STAGEでは日向坂46の三期生、乃木坂46の4期生が連続で登場し、3日間にわたって行われた「TIF2024」を華やかに締めくくった。日向坂46三期生と乃木坂46 4期生は、2018年の「坂道合同オーディション」、2019年の「坂道グループ合同研修生ツアー」で切磋琢磨し、坂道グループの一員として活動を始めた同期。2組のライブ終了後のグランドフィナーレでは欅坂46(現・櫻坂46)および、けやき坂46(現・日向坂46)の元メンバーで「TIF2024」チェアマンを務めた長濱ねると、元欅坂46で現在はフジテレビアナウンサーとして活躍する原田葵が客前に姿を見せた。2人は日向坂46 三期生と乃木坂46 4期生をステージに迎え、貴重なトークを展開。乃木坂46 4期生と日向坂46 三期生は“同期”としてのLINEグループを共有しているとのことで、弓木奈於(乃木坂46)は「(日向坂46 三期生の)森本茉莉ちゃんと一緒にパフェを食べに行ったりします!」と明かした。
また原田アナが「昨年ねるさんは、けやき坂46 1期生のグループLINEがあるっておっしゃってたと思うんですけど、それはいまだに動いたりしてるんですか?」と質問すると、長濱は「一番最近だと、齊藤京子ちゃんの卒業ライブに1期生のみんなが集まってて。私がたまたま行けなかったので、1期生のみんながビデオメッセージを送ってくれて、それは本当に活力になっていて宝物の動画です!」と笑顔で語った。
こうして大盛況のうちに幕を閉じた「TIF」は、来年立ち上げ15周年を迎える。2010年から積み上げてきた歴史を盛り込んだ企画や、新しいプロジェクトが用意される予定で周年企画の第1弾として、冬にフジテレビ系列で放送される音楽特番「FNS歌謡祭」とのコラボレーション企画も進行中だ。