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JJJが日比谷野音で迎えたツアーファイナル、支えてくれた仲間たちに伝えた感謝

JJJ
12分前2024年12月08日 10:07

ラッパー / ビートメイカーのJJJがライブツアー「Nov Tour」のツアーファイナルを11月30日に東京・日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)で開催した。

精神的な不調を乗り越えて、昨年リリースした6年ぶりのアルバム「MAKTUB」が各方面から絶賛を集める中、精力的なライブ活動を続けてきたJJJ。7月に行った「July Tour」に続く今回の「Nov Tour」では福岡、台湾、宮城を回り、過去最大規模の会場となる野音をツアーファイナルの舞台に選んだ。JJJが主催公演を野音で行うのはこれが初であり、客演は事前にアナウンスされていなかったものの、チケットは即完。勢いを増すJJJにとって、もはや野音ですら大きすぎる会場ではなくなっていた。

11月の終わり、気温13℃の野音。オープニングDJのKazuhiko Fujitaがメロウな音楽で来場者を出迎える。厚着したファンで会場がにぎわう中、開演時刻の16:45を迎えると、すぐにライブが始まるが、そこに現れたのはJJJではなく、車椅子に乗ったOMSBだった。観客がどよめく中、自身の代表曲「黒帯」を披露したOMSBは「最近足やっちゃって」と説明。そのまま椅子に座りつつも「大丈夫、俺調子いいから」という言葉通りにエネルギッシュなラップを繰り出し、ラスト曲では立ち上がって会場を沸かせた。

OMSBに代わってはCampanellaが現れ、コラボ曲「Puedo」でKID FRESINOもステージへ。Campanellaが「佐々木、誕生日おめでとう」と11月25日に誕生日を迎えたKID FRESINOに声をかけ、「あざっす!」とKID FRESINOが答える微笑ましい場面もあった。その後、神奈川・横須賀のクルーYokosquadに所属するCFN Malikもショットライブを披露。野音のステージに堂々と1人で立ち、フレッシュな才能を示した。

主役のJJJはなかなか現れないが、今回はJJJのワンマンライブというよりも、JJJ主催のパーティといった構成のようだ。CFN Malikに続いては「I told you 響くbeats K to the M」というJJJの声を使ったプロデューサータグで知られるプロデューサー / DJのKMが登場。40分のDJパフォーマンスを繰り広げたKMは、「この曲が天国にいる彼に届くとうれしい」という言葉から、JJJ の盟友・Febbが逝去する直前に発表した楽曲「2 HOT」のリミックスを野音に響かせた。

開演から90分ほど過ぎた頃、バックDJのAru-2に続いて、ようやくJJJがファンの前に姿を見せる。ステージが赤く染まる中、彼が1曲目に披露したのは未発表の新曲だ。怪しいドリルビートに乗せて気迫みなぎるラップを観客に叩き付けたJJJは「Synthese Freestyle」を皮切りにアルバム「MAKTUB」の楽曲を連発。シーンきってのライブ巧者である彼は、会場の熱気を取り込みつつ、緩急を付けたラップで観客の心を震わせる。コントラバス奏者の岩見継吾、尺八奏者の瀧北榮山、箏奏者の岡村秀太郎の演奏により楽曲の世界観は厚みを増し、「Mihara」ではプロジェクションマッピングにより三原山の風景がステージに映し出された。

「自分が辛いときに支えてくれたCampanellaとかOMSBにライブしてほしくて。Malikもそうだけど、最終日に自分の大好きな友達と一緒にできてうれしいです」と思いを語ったJJJ。ライブ中盤にはDaichi Yamamoto、MFS、ISSUGIといった信頼する仲間たちを迎えて息の合ったコンビネーションを見せていく。仙人掌との「Darlin'」、C.O.S.A.との「U」というラブソング2曲に続けては、OMSBとSTUTSを迎えて「心」を披露。「Bro」でもJJJとコラボしたOMSBは車椅子に頼らず、力強くステージを闊歩し、JJJはこの日、別の会場でワンマンライブを行っていたもう1人の友達・VaVaに向けてシャウトを送った。また「STRAND」ではJJJのミスをKEIJUがすぐにカバーする連携プレイを見せ、これを受けてJJJも「大丈夫! 俺の気合い見とけ! 日比谷! そしてKEIJU! Let's Go!」とアドリブで叫んで会場を一層盛り上げた。

さらに今回のツアー全公演に参加したCampanellaとの「Something」、Febb、KID FRESINOとの「2024」も披露され、ライブは佳境へ。寒空の下、JJJはFebbのビートに思いを乗せた「Beautiful Mind」、今年初めにリリースされ、すでに代表曲の1つとなった「Kids Return」、愛する人への感謝を込めた「Oneluv」を畳みかけていく。そしてJJJは「聴いてくれている人いつもありがとうございます。自分がここに立てるなんて思ってなかった。昔のこととか思い出すといろいろきます」と感慨を語ると、STUTSとの「Changes」へ。この曲でライブを締めくくった彼は、雪景色の映像とともに未発表の新曲が流れる中、クロージングDJを務めるKID FRESINOにステージを任せて去っていった。

なお今回のライブでJJJが披露した新曲2曲の詳細は不明。この2曲のリリースを含め、来年の活動への期待が高まる。

JJJ「Nov Tour」2024年11月30日 日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)セットリスト

01. Intro~新曲
02. Synthese Freestyle
03. Mihara
04. July
05. Find a way feat. Daichi Yamamoto
06. Drink feat. MFS
07. Me & My Musik feat. ISSUGI
08. Darlin' feat. 仙人掌
09. U feat. C.O.S.A.
10. 心 feat. OMSB, STUTS
11. Bro feat. OMSB
12. STRAND feat. KEIJU
13. Maktub
14. Something feat. Campanella
15. Eye Splice
16. 2024
17. Beautiful Mind
18. Kids Return
19. Oneluv
20. Changes

Photo by Daiki Miura / A.Masanobu

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