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怒りの歌?性描写?MARETU「ニャン」の2つの解釈 / クビになった最後のレペゼン、DJ脇の決意の初ソロ

再生数急上昇ソング定点観測
4か月前2025年01月10日 9:05

YouTubeでの視聴回数チャートや、ストリーミングサービスでの再生数が伸びている楽曲を観測し、今何が注目されているのかを解説する週イチ連載「再生数急上昇ソング定点観測」。今週はYouTubeで2024年12月27日から2025年1月2日にかけて集計されたミュージックビデオランキングの中から要注目トピックをピックアップします。

文 / 真貝聡

まずはこの週の初登場曲の振り返りから

今週のYouTubeのミュージックビデオランキングは、3位にSnow Manの「SBY」が登場した。この曲はメンバーの目黒蓮が主演を務める劇場版「トリリオンゲーム」の主題歌。去年12月27日にMVが公開されてから、10日間で2300万回再生を達成し、日の出の勢いを見せている。

45位には中森明菜の「Fin-JAZZ」がランクインした。去年4月から5月にかけて5週連続で、「TATTOO」「BLONDE」「ジプシー・クイーン」「北ウイング」「スローモーション」という5曲のジャズバージョンをYouTubeで公開してきた中森。今回は1986年にリリースされた16枚目のシングル「Fin」を、ジャズの演奏に合わせて優雅にしっとりと歌い上げている。

99位に登場したのは、サザンオールスターズの「桜、ひらり」ビジュアライザーだ。能登半島地震から丸1年が経つ1月1日に公開されたこの曲は、天災への畏怖と哀悼、そして希望を、はかなくも美しい“桜”に重ねて描いたポップソング。今回公開されたビジュアライザーは石川県内を走りながら車載カメラで撮影された。

長きにわたって日本の音楽シーンを牽引するベテランアーティストの楽曲が目立った今週は、下記の3曲をピックアップする。

MARETU「ニャン」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場52位

猫の鳴き声を想起させるタイトルや、曲中の随所に流れる「NYAN NYAN NYAN」という軽やかなフレーズ、肉球を模したような1枚絵のMVなど、MARETUの新曲「ニャン」は一見かわいらしい猫ソング。しかし「ビノミ」や「エンゼル92」など、一癖も二癖もある楽曲を作ってきたMARETUが、そんな“かわいい”だけで収まる曲を作るだろうか?

個人的に「ニャン」という曲は、2通りの解釈ができると思っている。1つは「いい子でいな?」や「夢を追いな?」など、誰しも一度は言われたことがあるであろう真っ当な言葉に対して、世の中はそんなに清くはないし、みんなが正しく生きられるほど単純ではない、と怒りをぶつけている楽曲なのではないかという解釈。きれいごとという名の皮を剥いで、現実を突きつけるような辛辣なメッセージのように感じられ、聴いていて爽快だ。

もう1つは、性描写を比喩して歌詞が書かれているようにも読み取れること。「ネコ」という言葉は主に同性愛者の間では「リードされる側」を意味する隠語でもあり、「ニャンニャン」は昭和から平成初期にかけて性行為を意味する言葉でもあったことから、「さて、今宵は君と / ニャンニャンニャンニャンニャン!」や「ここ掘れニャンニャン! / 狙い定めよ虎視眈々!」などの歌詞は、そのように捉えることもできなくはない(ちなみに「虎視眈々」が「腰タンタン」に聞こえたという人もいるようだ)。今のところMARETU本人からは、楽曲に込めた思いについて明かされていないが、聴けば聴くほど奥が深い1曲であることは間違いない。

山田涼介「SWITCH」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場85位

Hey! Say! JUMPのメンバー・山田涼介が、去年12月24日にシングル「SWITCH」を配信リリースした。山田がソロとして楽曲をリリースするのは2013年1月の「ミステリー ヴァージン」以来12年ぶりで、ソロで配信リリースをするのは今回が初となった。

そんな「SWITCH」は、エキゾチックなメロディが印象的なダンスチューン。サウンドだけでなく、「勝手に決めつけられた価値に / 踊らされてる My mind!?」や「扉をあけて Don’t look back」などの歌詞からも、“新しい自分”へのチャレンジを続ける山田の覚悟が感じられる楽曲だ。

同月25日に公開されたMVでは、大人な雰囲気の黒いスーツと、スポーティなイメージの白い衣装で踊る対照的な世界観を交互に堪能できる。同時に、彼の表現力の高さに思わず息を呑む。

26日には同曲のダンスプラクティス映像も上がっていて、山田の抜群のキレとしなやかな動きが話題になっている。今回、改めてダンススキルと歌唱力の高さを見せつけた山田は、これから本格的にソロの活動にも力を入れていくのだろうか? 今後の展開に期待したい。

WAKI「Dai Dan En」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場98位

Repezen Foxxは去年3月にDJ銀太、5月にDJまる、8月にDJ社長が脱退し、11月にはDJふぉいを解任。そして唯一のメンバーとなったDJ脇も、12月31日付けで解任したことを発表した。同日、DJ 社長はYouTubeでDJ脇の解任を伝える楽曲「Everybody’s waiting for you(feat. DJ WAKI, 常盤紀行)」を公開。この曲が大きな波紋を呼び、今週のYouTubeのMVランキングでは54位にランクインしている。

一方、DJ脇は今回の件を受けて1月1日に初のソロ曲「Dai Dan En」のMVを公開。この曲で彼は突然の解任に対する心境だけでなく、レペゼンのマネジャーから始まり現在に至るまでのヒストリー、そしてこれから新しい道へ進んでいく気持ちもリリックに乗せている。MVの公開と併せて、DJ脇はInstagramで「1人で歌う初めての曲ですが、この曲までは、レペゼンのDJ WAKIとして歌ってるつもりです。これからはWAKIとして1人で再出発します」と今後の活動について決意を固めている。さまざまな逆境を乗り越えて、これからDJ脇がどのような快進撃を見せてくれるのか楽しみだ。

なおDJ社長「Everybody's waiting for you」のMVでは、ラストに常盤紀行なる謎の人物が登場し、彼のXアカウントでDJ脇が主人公のマンガを公開していくことも発表している。こちらも今後の展開に注目しておこう。

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