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timelesz「Steal The Show」に心を奪われて / ピノキオピー「愛属性」がさらけ出したものとは

再生数急上昇ソング定点観測
約1か月前2025年10月17日 9:05

YouTubeでの視聴回数チャートや、ストリーミングサービスでの再生数が伸びている楽曲を観測し、今何が注目されているのかを解説する週イチ連載「再生数急上昇ソング定点観測」。今週はYouTubeで10月3日から10月9日にかけて集計されたミュージックビデオランキングの中から要注目トピックをピックアップします。

文 / 真貝聡

まずはこの週の初登場曲の振り返りから

今週のYouTubeのミュージックビデオランキングは、3位にSnow Man「TRUE LOVE」がランクインした。今作は11月5日にリリースされる5thアルバム「音故知新」のリード曲。歌詞にはデビューからの5年間をともに歩んできた軌跡と、これから先も変わらずリスナーに寄り添って過ごしていきたいというメッセージが込められている。

5位にはBE:FIRSTの「Stare In Wonder」スペシャルダンスパフォーマンスがランクインした。ストリートダンスを題材としたテレビアニメ「ワンダンス」のオープニング主題歌として書き下ろされたこの曲。このダンスプラクティス映像は、「ワンダンス」の主要キャラの動きをモーションキャプチャーで担当しているRHT.メンバーのKAITAとReiNaとともに、BE:FIRSTが白熱したダンスを繰り広げている。

25位にはDECO*27「Marshmallow」がランクインした。代表曲「ヒバナ」や「ゴーストルール」を彷彿とさせるハードなギターリフが印象的な1曲でありながら、ダンスミュージックにおけるドロップのパートへと大胆に展開するなど、予測不能なミクスチャーサウンドに仕上がっている。

32位に登場したのは、ホロライブのさくらみこと星街すいせいによるユニット・miCometの「Lollipop」だ。10月2日のMV公開から2時間で10万再生を突破し、現在も加速度的に再生数を伸ばしている。

ダンスボーカルグループやボカロ、バーチャルシンガーの新曲が並んだ今週は、下記の3曲をピックアップする。

timelesz「Steal The Show」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場11位

timeleszの新曲「Steal The Show」は、11月12日にリリースされる両A面シングル「Steal The Show / レシピ」の表題曲の1つで、日本テレビ系バスケットボール応援ソング。「世界を驚かす」というバスケ日本代表選手の覚悟と、時代の主役を目指すtimeleszの決意をリンクさせた“攻め”のダンスナンバーになっている。

タイトル「Steal The Show」はラップパートに登場するフレーズで、「主役の座を奪う」「話題をさらう」という意味を持つ。ラップパートの作詞は、日本テレビ系バスケットボールのスペシャルキャスターを務めているメンバーの菊池風磨が担当した。

これまで公開された「Rock this Party」「ワンアンドオンリー」のMVは、彼らの柔らかい表情や楽しそうな踊りなどが目立つアイドル色の強い映像だったが、今回は「観る人の心を奪いにいく」というコンセプトが掲げられ、アグレッシブで力強いtimeleszを堪能できる。巨大な金庫の前で繰り広げられる、グループ史上最高テンポのダンスパフォーマンスと、多くのシチュエーションで構成されたスピード感あふれる映像が特徴だ。華やかなスーツスタイルで魅せるメインセットシーンは、シンクロ率の高いダンスと臨場感のあるカメラワークが見どころ。またブラックレザー×モード系ストリート衣装と、さまざまなセットによって、メンバーそれぞれの個性あふれる表情が楽しめる。ダイナミックなダンスと映像美によって、まさにそのコンセプト通り、多くの人の心を奪う1本となっているようだ。

ピノキオピー「愛属性」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場16位

「愛」という漢字は、相手の心を真ん中に受け入れると書く。つまり、誰かを愛するとは一面性だけでなく、その人のすべてを受け入れる行為。「愛」は他者に対して非常に寛容で温かい言葉に感じるが、前後に1文字足すだけで意味や響きが大きく変わる。「狂愛」は常軌を逸するほど激しい愛情のことで、「愛憎」は“愛すること”と“憎むこと”の両方が入り混じった感情を指す。愛は強大で美しく思える一方、それが嫉妬や恨みに変わることもある。ピノキオピーの新曲「愛属性」は、そんな愛の表と裏を映し出した楽曲だ。

冒頭は「好き好き大好き あなたを想うと / 私は無敵になる」と前向きだった“私”が描かれているのだが、後半では「愛は距離に弱く 愛は月日に弱く / 敢え無く 泡になる」と愛するがゆえの脆さが表現されている。世の中で神格化されている「愛」の皮を剥いで傷口や毒々しさをさらけ出したような、ピノキオピーらしい斜めからの視点が光る。

スピッツ「灯を護る」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場29位

スピッツの47thシングル「灯を護る」が10月6日に配信リリースされた。今作はテレ東系列ほかで放送中のテレビアニメ「SPY×FAMILY」シーズン3のオープニング主題歌。スピッツが新曲を発表するのは、2023年公開の映画「名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)」の主題歌「美しい鰭」以来およそ2年半ぶりとなる。カントリーの要素を感じるリズムやメロディに、管楽器やアコーディオンが加わることで全編通してにぎやかなパレードを想起させる楽曲になっている。

MVの監督を務めたのは「美しい鰭」のMVや、ライブフィルム「劇場版 優しいスピッツ a secret session in Obihiro」を手がけた松居大悟。彼は「小さくてもかけがえのない場所を護ってくれる祈りの歌のように感じた」という楽曲の印象から、閉園を迎えた日の遊園地を舞台に、最後の家族連れを見送って後片付けをする女性スタッフと、涙を見せる彼女へエールを送るように演奏するスピッツの姿を描いた。

女性スタッフを演じたのは、今作がMV初出演となる黒木華。彼女は自身のInstagramアカウントに「初めてMVというものに出演させていただきました。しかも、昔から好きなスピッツさんです。撮影中は緊張してあまり近づくことができませんでしたが、最後、とても優しく話しかけてくださり、幸せでした」と、出演した喜びを投稿している。

日常にあるささやかな希望を、音と映像の両面で静かに描いた「灯を護る」。温かみとノスタルジーを感じるサウンドと、優しくも切ない歌詞の世界観が、映像で見事に表現されている。

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