武藤潤(原因は自分にある。)初のソロ写真集「燕飛」が、“武藤(610)の日”である明日6月10日に発売される。本書の発売を記念して、武藤が音楽ナタリーの取材に応じた。
タイトル「燕飛」は“直感”で
「燕飛」には、王道の“イケメンカット”のほか、やんちゃな姿、ナチュラルな表情、漢気あふれる姿など、武藤の「らしさ」を堪能できるカットを多数収録。映画館や雑居ビル、海、森などさまざまなシチュエーションで撮影された写真に加え、「武藤潤検定」や自己分析ページなど、武藤をより深く知ることができるコンテンツも収められる。
武藤が自身で命名したタイトル「燕飛」には、彼のアイデンティティが込められている。このタイトルについて、武藤は「空手を10年やっていたんですが、『燕飛』は空手の型の名前なんですよ。それと僕は鳥が好きということもあり、この『燕飛』というタイトルを選びました」と自身のルーツを明かす。タイトル決定の経緯については、「道着を着て空手の写真を撮るとなったときに、ふと思いついた単語ではありましたね。すんなり決まりました」と、迷いのない直感だったことを振り返った。
今も息づく空手の教え
「25年生きてきた中で、自分が長く取り組んできたのが空手。そこで培った武道の教えは自分の心の中にずっとあるものだから、『空手を10年習ってきた』という経験は最初の写真集の中に残しておきたいと思っていました。使っている黒帯も、自分自身のものです」。写真集制作が決まって一番にやりたいと思ったこと、形に残したかったことを聞くと、武藤はこう答えた。空手のシーンの撮影は雨の降る極寒の海辺という過酷な環境下で行われたが、武藤は「でも、それが逆にいい味を出してくれました。そんな中で空手の型を披露できたのは、天候まで味方してくれたのかなと思っています。海にも入って……冷たかったですね(笑)。でも楽しかったです」とさわやかな笑顔を見せる。
10年の空手経験においても、海で演武を披露するのは初めてだったという。武藤は「よく、空手の先生に『大地を感じながらやれ』と言われていたので。本当に海辺の岩場で自然に触れながらやる演舞はすごく楽しかったです」と、言葉に充実感をにじませた。そして今現在、芸能活動の中で生かされている“空手の教え”があるかを聞くと、彼は「忍耐力かなと思います。この世界でよく言われるのは『新人は待つのが仕事』ということ。忍耐力を道場で学べたことは、よかったなと思うことです」と回答。「正座をずっとするのは大変だった思い出ですし、あとは永遠に巻藁への正拳突きをする練習もありました。小6のときかな。一度、巻藁を折ったことがあって。(正拳突きに)集中していたら急にバキっと折れて『こんなことがあるんだ』って。同じことをずっと繰り返すことの大切さを学んだ経験です」と振り返る。
「斜め上」を行く個性
撮影は昨年10月と今年2月の2回に分けて行われた。写真集の構成と同じく、撮影も船の上からスタートしたという。本作の構成について、武藤はスタッフと対話を重ねて作り上げたことを明かし、「『こういう服を着てこの場所で』という提案に対して、僕のアイデアを付け加えていきました。準備してもらったものが5割、僕の考えが5割という感じです」と説明。「25年生きてきた中で僕が好きになったもの、培ってきたものを残せたらいいなという思いでした。空手のほかにも、趣味の絵を描くきっかけになったのは鳥を好きになったことだったので、実際に家に何冊かある鳥の図鑑のうち、1冊は一緒に写っていますし」と続ける。
そんな彼のこだわりが象徴的に現れているのが、自身がしし座であることにちなんだライオンの着ぐるみを着用したカット。武藤は「ライオンの着ぐるみを着ることは、一見すると想像の斜め上を行くこと。でもそれは、逆に武藤潤らしさ、という個性でもあるのかなと思ったんです」と語り、自身を構成する重要な要素である「ギャップ」について、真摯な表情で自己分析した。また武藤いわく、本作では物語性も重視されているという。中でも、山の中でスーツをまとったカットは武藤のお気に入り。「あそこのクールさがあるからこそ、のちに着ぐるみを着たときのギャップに高低差が生まれた」「森に突然スーツ姿の人が現れて何をしに来たのか……っていう、物語的な流れが見えてくるんじゃないかな。最初から最後まで流れを楽しんでいただけるように、1ページずつめくることをオススメします」と構成の妙をアピールする。中盤の海鮮を食べるシーンも、この「めくる楽しさ」が詰まった場面。ベースとなるのは、本人が「最も素に近い」と語る公園でのカット。「公園での撮影は表に立つ意識すらもないくらい自由な姿で、普通に遊んでいました。その公園でのテンションのまま(海鮮を)焼くんですけど、食べるときにまたガラッと雰囲気が変わって。そこもまさかの『斜め上』を行く変化といいますか……髪型もだいぶ変わっていますし、1ページごとにそうした変化があります。その流れをぜひ楽しんでいただきたいです」とほほえんだ。
2日間の撮影を振り返った武藤は「好きなことをやっていくうちに自分の過去を振り返っているような感じがしました」とコメント。そして、「ある意味、この写真集は武藤潤の25年の人生の総集編みたいになったなと思いました。『僕ができることをやっていきたいな』という思いで撮り始めたけれど、いざ完成した写真集を見たら、『こういう表情の武藤潤は見たことないな』と思えるカットもけっこうあったりして。僕のことをよく知っている方でも楽しめるような内容になっているんじゃないかなと思います」と手応えを語った。
大きな存在・M!LK
続いて彼に聞いたのは「出会い」について。芸能の世界に飛び込んで以降、今の武藤潤を形作るのに欠かせないと言える出会いは?と問うと、武藤は「M!LKさんですね」と先輩グループの名前を挙げた。「自分はいろんな芸能事務所のオーディションを受けていたんですが、なぜスターダストを選んだかと言うと、M!LKさんの活躍を見ていたからというのもありますし。あと、事務所に入ってお芝居のレッスンを受けられるようになると、そこに(吉田)仁人さんがいらっしゃって」。武藤と吉田は、吉田の主演舞台「FINAL FANTASY BRAVE EXVIUS 幻影戦争」で過去に2度共演している。「仁人さんとの出会いは特に印象的です。舞台でも共演できるようになりましたけど、M!LKというグループを10年以上守り続ける、グループの一員であり続ける姿からは学ぶことがたくさんあります。仁人さんと出会えたからこその学びはちゃんと感じることができたと思います」と吉田への思いを明かした武藤。彼はさらに、同じくM!LKのメンバーである佐野勇斗から得た“学び”についても明かす。「1作目の舞台の上演中に、佐野さんが観に来てくれた機会があって。僕が佐野さんに挨拶をさせてもらったタイミングでは、その場に仁人さんはいなかったんですが、そのときに佐野さんから『仁人を頼む!』と言われたんです。M!LKは本当に仲間思いな人たちが集まっているグループなんだなって思いました」。声を弾ませながらそう振り返った武藤は「だから、佐野さんが誕生日プレゼントにくれたバッグは今でも大事に使ってます!」と続け「グループ活動をしながら個人のお仕事でも活躍されている佐野さんの姿から学ぶことはたくさんありますし、すごいなと驚かされます。M!LKさんは、僕がこの活動を初めて以降、影響を与えてくれている大きな存在だと思います」と、心の内を明かしてくれた。
武藤の“帰る場所”
そんな武藤自身もまた、原因は自分にある。という仲間思いなグループで“愛され最年長”として6人のメンバーから慕われる存在でもある。最後に自身のグループについて聞くと、武藤は「『燕飛』というタイトルにもありますが、ツバメには雛を育てるための『巣』という帰る場所がありますよね。僕にとって、原因は自分にある。はツバメにとっての巣と同じ、大切な帰る場所なんです」とコメント。「僕の帰る場所はメンバーと観測者(原因は自分にある。ファンの呼称)のいるところ。グループをもっといろんな人に知ってもらうために、観測者にもっと大きな景色を見せるために飛び立って、“ホーム”に帰ってくる。そんな感覚なのかなと思います」と、グループへの深い愛着を表現する。そして「みんな(写真集を)気になってはいるらしいので、これから渡そうかなと思ってます。メンバーは『想像できない!』と言っていたので、これを見せて驚かせたいですね。みんなの反応がすごい気になります」とワクワクした笑顔を浮かべた。
ヘアメイク / 石川ユウキ(Three PEACE)スタイリスト / 井田正明


