8月25、26日に東京・味の素スタジアムにてライブイベント「a-nation 2018 supported by dTV & dTVチャンネル」が行われた。
今年で17回目の開催を数える「a-nation」。今回は国内4つの会場でイベントが行われ、東京公演はそのファイナル公演として開催され、2日間で31組のアーティストが登場した。
8月25日
1日目のトップバッターを務めたのはBiSH。セントチヒロ・チッチが「トップバッター、ガンガンやって帰ります!」と元気いっぱいに挨拶すると、彼女たちはヘビーな楽曲に合わせて激しいヘッドバンギングを繰り出すなど、エネルギッシュなダンスと歌で会場を湧かせる。続くC&Kは「現場はどこだー!?」と言いながらガテン系の作業服姿で登場して観客の心をつかみ、アッパーなパーティソングとじっくり聴かせるバラードを織り交ぜたセットリストでライブを展開していった。
超特急は「SAY NO」でライブをスタートさせ、変顔にキメ顔と表情を目まぐるしく変化させるパフォーマンスでファンを楽しませる。カイが「僕たちのライブは会場の皆さんと一緒に作り上げるライブです!」と言って観客を8号車(超特急ファンの呼称)として歓迎すると、ラストの「fanfare」ではユーキによるダンス指導で会場がひとつになった。「a-nation」初参戦のCHEMISTRYのステージでは、堂珍嘉邦と川畑要の溶け合うような美しいハーモニーがスタジアムに響きわたる。彼らは「PIECES OF A DREAM」「Point of No Return」といったヒット曲の数々を惜しみなく歌い上げ、観客を大いに喜ばせた。
NCT127がクールなトラックに乗せてキレのあるパフォーマンスを繰り広げると、会場は大きな歓声に包まれる。テヨンは「皆さんの素敵な夏の思い出になれるようにがんばります」と意気込み、彼らは一糸乱れぬフォーメーションチェンジとダイナミックなダンスでオーディエンスを圧倒した。「TOKYO MERRY GO ROUND」でライブをスタートさせたのはDa-iCE。大野雄大は「a-nation、調子はどうですか?」と問いかけ、彼らは最新アルバム「BET」から、表題曲「BET」やこの日が初披露となった「Bodyguard」などを次々に届ける。花村想太のリードで「ヘイ!」という声が会場中に響いた「エビバディ」のあと、タオル回しで盛り上がったサマーチューン「パラダイブ」では、大野が思わず「僕たちDa-iCE、幸せです!」とつぶやいていた。
「a-nation」にはひさびさの参加となるBoAは、m-floのVERBALをゲストに迎えた「BUMP BUMP!feat.VERBAL(m-flo)」を披露すると「とても楽しみにしていました」と笑顔を見せた。彼女は「夏フェスですし、ちょっと懐かしい曲を歌おうと思います」と語り、セクシーかつキレのあるダンスを披露しながらヒット曲「LISTEN TO MY HEART」や「VALENTI」をメドレーで届けていく。スタジアムに「BoA!BoA!」という大歓声が響きわたると、ラストは最新ナンバー「Jazzclub」でスタジアムを魅了してみせた。
続いて登場したのは、LISAが復帰して15年ぶりにオリジナルメンバーによる活動をスタートさせたm-flo。全員がブルーのつなぎ姿で登場すると、1曲目の「gET oN!」からアクセル全開でスタジアムを盛り上げていく。その後「TRIPOD BABY」や「SOUND BOY THRILLER」をノンストップで畳みかけると、LISAは「3人でステージに立つなんてひさしぶり。とっても幸せです!」と笑顔を見せた。再出発に寄せる思いを込めた真骨頂のダンスチューン「No Question」のあと、VERBALが改めて☆Taku TakahashiとLISAを紹介すると、LISAも「宇宙一のMCでしょ? 最高にカッコいい!」とVERBALを紹介。ラストソング「come again」を歌い終えると、彼女は感極まったように目を潤ませていた。
光るうちわで青く照らされていた会場が赤いペンライトの光に染め変えられると、4年ぶりに「a-nation」のヘッドライナーに帰ってきた東方神起のステージがスタートする。悲鳴のような歓声が湧く中「Reboot」を歌い上げると、ユンホとチャンミンは大勢のダンサーに囲まれて圧巻の歌とダンスを見せる「ANDROID」「Superstar」で序盤を盛り上げた。MCではユンホが「4年ぶりだけど、ブランクを感じさせないぐらい盛り上がってますね」、チャンミンは「ドキドキしていたけど、皆さんが楽しんでる笑顔を見たらパワーアップしちゃいますよね」と、表情をほころばせる。センターステージに移動した2人が向き合い渾身の力で歌い上げたバラード「Bolero」ののち、後半には「Purple Line」「Why?[Keep Your Head Down]」といった激しいナンバーが連続で投下され、会場はさらにヒートアップ。「みんなこの曲、知ってる?」と問いかけた「ウィーアー!」から、ふたりはトロッコへと乗り込み、「OCEAN」、ユンホのバック宙が決まった「Summer Dream」と、キラーチューンをメドレーでつないでライブを終える。満月の夜空には花火が打ち上がり、チャンミンは「皆さんのおかげで楽しかったです」ユンホは「これからもがんばっていくので、東方神起の大きな力になってください」とファンにメッセージを送った。
8月26日
2日目のトップバッターを務めたDa-iCEは「行くぜ! a-nation!」という第一声から最新アルバム「BET」の収録曲でライブをスタートさせた。彼らはキレのいいダンス、表情豊かな歌声、親しみやすいキャラで観客を魅了し、コール&レスポンスやタオルを振り回す演出で一体感を生み出していく。さわやかなワンピース姿で登場したDream Amiは、まず「トライ・エヴリシング」を披露。「もうすぐ夏も終わり。皆さんと最高の思い出を作りたいと思います!」というMCのあとは、自ら赤いギターを演奏した「Lovefool -好きだって言って-」、E-girlsの「Follow Me」のバンドアレンジバージョン、さらに新曲「Wonderland」で観客を沸かせた。
質の高いボーカルとダンスを見せ付けたフェアリーズ、フジテレビアナウンサーによるお台場ワンガン娘’18、そしてlol、Beverlyなど新世代のアーティストがエイベックスを代表する楽曲をカバーする「NEW REVIVAL企画」、石橋陽彩による「リメンバー・ミー」を挟み、三浦大知がステージへ。ソウルフルな歌声、ダンサーとのシンクロ率の高いフォーメーションダンスを交えた「Cry & Fight」を披露し、観客を一気に引きつける。「すべてのジャンル、垣根を超えていきたいと思います!」という言葉を放つと、彼はファンキーなグルーヴが印象的な「DIVE!」、高揚感にあふれた「EXCITE」でスタジアム全体に心地よい一体感を生み出した。
Red Velvetは「Dumb Dumb」をはじめとする人気曲や日本オリジナル楽曲「#Cookie Jar」などを次々と披露。大胆なリズムアレンジとカラフルなメロディを軸にした楽曲、高いパフォーマンス力、愛らしいビジュアルをたっぷりとアピールしていく。またMCでは彼女たちにとって初となるアリーナツアー「Red Velvet ARENA TOUR in JAPAN“REDMARE”」も発表され、会場は大歓声に包まれた。エッジの効いたダンストラックで強いインパクトを残したFAKYのあとは、倖田來未のアクトへ。ポップアップでステージのど真ん中に登場した彼女は、まずは最新アルバム「DNA」に収録されている「Dangerous」を披露する。ド派手でセクシーなパフォーマンスで観客の興奮を一気に引き上げると、「a-nation東京、やっと来た! これやらないと、夏ちゃうやろ!」と笑顔で挨拶し、「CHANCES ALL」、さらに「め組のひと」のカバーでパーティ感を演出。スタジアム全体を掌握するようなエネルギッシュなステージを披露していた。
lolに続いて登場したのは、「a-nation」には2年連続、3度目の出演となるEXO。メンバー全員の高いボーカル力を生かしたバラード「The Eve(前夜)」、華やかなダンスが楽しめるディスコチューン「Coming Over」など、彼らはグループの多彩な魅力を楽しめるようなナンバーを続ける。カイが「ここを幸せな時間にするために、このステージに立っています」と客席に語りかけると、この日一番の大歓声が巻き起こった。ラストは平昌冬季オリンピックの閉会式でも披露された「Power」。彼らは躍動感に満ちた圧巻のパフォーマンスを届け、自身のステージを終えた。
「a-nation」には17回連続の出演となるTRFは、冒頭から「masquerade」「BOY MEETS GIRL」などのヒット曲を連発し、YU-KIのダイナミックな歌声、DJ KOOが放つエレクトロサウンド、SAM、ETSU、CHIHARUの切れ味鋭いダンスを含め、今も進化を続けるパフォーマンスを見せつける。MCでは「おかげさまで私たちも25周年を迎えました! 一緒に踊って!」と、YU-KIが笑顔を弾けさせた。「EZ DO DANCE」では約700名による「アクトダンサーオーディション」を勝ち抜いた79名が登場し、みずみずしいダンスで会場を盛り上げる。ラストは「survival dAnce ~no no cry more~」で大合唱を巻き起こし、“a-nationの顔”と呼ぶにふさわしいパフォーマンスを提示した。
この日のトリには浜崎あゆみが登場。「a-nation」の出演は17回目、ヘッドライナーを務めるのは15回目となる彼女のステージは、47人の女性ダンサーを引き連れた「W」で幕を開ける。天蓋付きベッド型のステージでパワフルな歌声を響かせる姿に会場中の視線が集まる中、浜崎は「eternal」では情感豊かなボーカルで楽曲を表現してみせた。またバラードナンバー「HANABI」では会場を染める青とピンクのサイリウムと夜空に浮かぶ満月が楽曲の世界観を引き立てる。さらに「Summer Love」ではフロートに乗ってアリーナの外周を1周。そののちには宇多田ヒカル「Movin' on without you」のカバーも飛び出し、観客の興奮はピークに達した。「You & Me」「BLUE BIRD」などの人気曲も惜しみなく披露した彼女は、ラストに「2018年a-nation、最終日。この曲が最後になります」という言葉と共に「July 1st」を届ける。ステージの端から端まで走り「ありがとうございました!」と叫ぶと最後は大きな花火が打ち上げられ、平成最後の「a-nation」は幕を閉じた。