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おとぎ話、オカモトコウキ、東京少年倶楽部が競演した渋谷の夜

おとぎ話
約3年前2022年06月05日 13:07

6月5日に東京・WWW Xでホットスタッフ・プロモーション企画によるライブイベント「RED SPICE vol.5 Supported by Ruby Tuesday」が開催された。

「RED SPICE」は“発見を創る”をコンセプトに、2020年に始動したライブイベント。5回目を数える今回は、オカモトコウキ(OKAMOTO'S)、おとぎ話、オープニングアクトの東京少年倶楽部の3組が出演した。1組目の東京少年倶楽部は、2017年に京都で結成され、大阪を拠点に活動しているロックバンド。2020年1月にgyary(G, Key)が加入して以降、現在の4人体制で活動している。彼らは古俣駿斗(Dr)のフィルインで始まる「夢中飛行」を1曲目に用意し、疾走感のあるバンドサウンドを響かせた。どっしりとしたビートとベースに、gyaryの揺らぎのあるリードギターが映える新曲「birth day」、そして松本幸太朗(Vo, G)の紡ぐ詩的情緒豊かな歌詞がアンサンブルに溶け込むミディアムチューン「1998」を届けて出番を終えた。なお松本はこの日にオカモトコウキ、おとぎ話と同じステージに立てた喜びを口にしつつ、7月16日に東京・下北沢SHELTERで結成5周年ワンマンライブ「Fanclub」を開催することを告知した。

オカモトコウキは自身がボーカルギターを担当し、大林亮三(B / SANABAGUN.)、カール・グッチ(Dr)、栗田祐輔(Key / Glider)を率いたバンド編成でステージに上がった。OKAMOTO'Sのギタリストとして活躍しながら、4月に2ndソロアルバム「時のぬけがら」をリリースしたばかりのコウキは、まず最新作の収録曲「惑わせて」でライブをスタートさせた。ファンク要素たっぷりのギターサウンドが心地よくライブハウスに鳴り響き、オーディエンスは楽曲のグルーヴに身を任せて、思い思いに体を揺らした。バンドは「蜃気楼」でディープなアンサンブルや泣きのギターソロを届けたほか、2019年10月発表の1stソロアルバム「GIRL」の収録曲「LETTER」や、最新作から「WORLD SONG」とシティポップのエッセンスをまとった楽曲を軽やかに披露。MCでは東京少年倶楽部が出番を終えたあとに「すみません! 2分押しちゃいました!」と謙虚な姿勢で声をかけてきたことに笑顔を見せつつ、最新アルバム「時のぬけがら」を携えて、レコーディングと同じメンバーでライブができたことを喜んだ。最新アルバムのリード曲にあたるドラマチックなミディアムチューン「SMOKE」では栗田のピアノ伴奏に乗せ、コウキの優しい歌声が響きわたった。コウキはTHE ROOSTERSの楽曲で、OKAMOTO'Sでもカバーした経験のある「恋をしようよ」を披露する場面を作りつつ、ラストに「君は幻」をさわやかに届けてステージをあとにした。なおコウキは最新アルバム「時のぬけがら」のアナログ盤の発売が決まっていることを報告し、「予約しないと売り切れちゃうからね」と購入を後押し。MCでは「日本のロックバンドとしてはすごく貴重。このライブに来た皆さんは本当にセンスがいい! 味方がたくさんいる感じで楽しくライブをやれております」とおとぎ話についても触れていた。

3組目のおとぎ話はゆったりとステージに上がり、定位置に着いてから1曲目に「綺麗」を披露。有馬和樹(Vo, G)が歌う「めぐり逢うのは 運命ね」という最後のフレーズに導かれるように2曲目「めぐり逢えたら」へとつなげると、牛尾健太(G)の奏でるギターフレーズなどによって浮遊感をもたらした。「ロックンロールは好きですかー?」と有馬が観客に呼びかけ、バンドはライブ定番曲「NEON BOYS」で開放的なサウンドを響かせる。さらにおとぎ話は「セレナーデ」「君にあげるよ」で情景の浮かぶリリックと歌謡曲のテイストを帯びたグッドメロディをフロアに届け、ワーカホリックな人物像を想起させる歌詞のリフレインが心地よい「HOMEWORK」を披露。MCでは「コウキも言ってたけどさ、ライブが始まると、終わっちゃうんだよね!」と話し、コウキの話題を膨らませて「俺がもし女子だったらどうしてコウキと付き合いたいかわかる?」「コウキはかわいいからだよ! 東京少年倶楽部もかわいかったけど無骨だよね!」などと奔放なトークでオーディエンスを笑わせた。ライブ後半、彼らは6月22日発売の通算12枚目となるニューアルバム「US」から「DEAR」「FALLING」を続けて演奏し、新たなおとぎ話の世界へと観客を誘う。そして「光の涙」「COSMOS」というドリーミーな2曲を届け、ステージをあとにした。

おとぎ話のアンコールではエッジィなビートの「E.T.M.」に続いて、有馬がコウキへの愛を伝えるためにDREAMS COME TRUE「LOVE LOVE LOVE」の替え歌を熱唱。するとコウキがステージに上がり、有馬にハグをした。ハッピーなムードの中、おとぎ話は最後に代表曲「SMILE」を披露し、イベントを締めくくった。なおおとぎ話は、8月13日にバンドにとって念願となる東京・日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)でのワンマンライブ「OUR VISION」を開催する。

「RED SPICE vol.5 Supported by Ruby Tuesday」2022年6月5日 東京都 WWW X セットリスト

東京少年倶楽部

01. 夢中飛行
02. birth day
03. 1998

オカモトコウキ

01. 惑わせて
02. 蜃気楼
03. LETTER
04. WORLD SONG
05. SMOKE
06. Thousand Nights
07. I GOT LOVE
08. 恋をしようよ
09. いつもこんな
10. 君は幻

おとぎ話

01. 綺麗
02. めぐり逢えたら
03. NEON BOYS
04. セレナーデ
05. 君にあげるよ
06. HOMEWORK
07. DEAR
08. FALLING
09. BREATH
10. 少年(FEEDBACK BOYS)
11. 光の涙
12. COSMOS
<アンコール>
13. E.T.M.
14. SMILE

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