2025年の幕開けに合わせ、音楽ナタリーではさまざまなアーティストに「2024年に最も愛聴した3曲」を聞くアンケート企画を実施。回答者のジャンルごとに分けた全8本の記事を公開していく。今回は「女性アイドル編」として、文坂なの、川名凜(アンジュルム)、頓知気さきな、冨樫優花(タイトル未定)、真鍋凪咲(CUTIE STREET)、律月ひかる(いぎなり東北産)が選んだ2024年の3曲を紹介する。
構成 / 近藤隼人
文坂なの
中山美穂「ハートのスイッチを押して」
1曲目は中山美穂さんの「ハートのスイッチを押して」。
1986年リリースの楽曲なのですが、今年リリースさせていただく文坂なの80'sアイドルカバーアルバム「Lost & Found Vol.1」の制作が決まってまず最初に浮かんだのがこの曲でした。
松本隆さんが作詞された、
“ガラスの箱に閉じ込めないで
機械仕掛けの人形じゃない”
という歌詞はアイドルとして第一線でご活躍されていたミポリンさんが歌うことでより一層深みが増すフレーズだなと思います。
以前から大好きな楽曲でしたが今回カバーさせていただいたことでより一層、私自身にとっても特別で大切な一曲になりました!
サカナクション「フレンドリー」
2曲目はサカナクションさんの「フレンドリー」。
普段は80'sの楽曲ばかり聴いている私ですが、サカナクションは現代のアーティストで唯一ファンクラブにも入っていてずっと大好きです。
サカナクションの楽曲は流れるように身体に入ってきてくれるのでどんな場面でも心にそっと寄り添ってくれるし、耳に残るフレーズや忘れられない言葉が詰まった歌詞は何度も聴きたくなります。
収録されているアルバム「アダプト」を通して眠れない夜に何度もループしたり、環境の変化や思い悩むことが多かった昨年、特に心の支えになってくれたこの曲を選ばせていただきました!
文坂なの「真夏のリュミエール」
3曲目は2024年夏にリリースした私の楽曲、「真夏のリュミエール」。
この曲はevening cinemaの原田夏樹さんに提供していただいたのですが、私の愛してやまない80'sの世界観をこれでもかというほど再現していただきました!
当時を知っている方もそうでない方も、どなたでもどこか懐かしさを感じていただける1曲だと思います。
タイトルの通り夏がテーマの楽曲ではあるのですが、季節を問わずこれからもずっとずっと歌い続けていきたい大切な楽曲になりました。
原田さんのロマンティックなコーラスも贅沢でとてもお気に入りです!
<プロフィール>
文坂なの(アヤサカナノ)
大阪府出身。2020年に関西を拠点に活動を開始した、フリーランスのセルフプロデュースソロアイドル。「昭和と令和を股にかける懐かしくも新しいアイドル」をキャッチフレーズに、80'sアイドル感あふれる楽曲を歌っている。2025年2月に80'sアイドルカバーアルバム「Lost & Found vol.1」のリリースを予定している。
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川名凜(アンジュルム)
DAY6「She Smiled」
DAY6さんの音楽はどれも音の運びが耳に残って、気付いたら口ずさんでいるくらいクセになる曲ばかり。この楽曲もその1つです。イントロのフレーズにどこか懐かしさを感じるところや、サビのメロディのキャッチーさが私の好みのど真ん中で、聴いた瞬間に即ダウンロードしました! 最初に聴こえてくる星が流れるような音もとてもかわいらしく歌詞にもマッチしていて好きなポイントです。夕方にお散歩などで外を歩くときにオススメしたい1曲です!
電気グルーヴ「HOMEBASE」
2024年はテクノを聴くようになり、電気グルーヴさんに出会い、その話を同じグループの先輩の伊勢鈴蘭さんにしたら「この曲オススメだよ!」と教えてくださいました。曲の最初から最後まで音の粒1つひとつにワクワクする感覚があって、ブレないテンポが自分の感情を曲の世界に連れて行ってくれるアトラクションのようで最高にときめきました! 歌詞も遊び心満載で、どんなときに何度聴いても気持ちをカラッとさせてくれるパワーがある楽曲です!
YENA「NEMONEMO」
この楽曲も2024年どハマりしました! YENAさんの歌声に何種類もの色があって、フレーズごとのリズムもカチっとハマっていて聴いていてとても心地がよいです。そして何よりメロディ全体の中毒性が半端なくて、聴いたその日からずっとこの曲が頭に流れて止まりませんでした! YENAさんの音楽番組でのパフォーマンスもどれもかわいらしく魅力的で、どうしてこんなにかわいいんだろう!?とお家で研究したり、、、。何度観て聴いても、もっと聴きたい!となる最高の1曲です!
<プロフィール>
川名凜(カワナリン)
2003年12月6日生まれ、千葉県出身。ハロー!プロジェクトのグループ・アンジュルムのメンバー。2020年11月にアンジュルムに加入し、2022年4月に「オール千葉おもてなし隊」のオピニオンリーダーに就任した。好きな音楽のジャンルは「クラシック、ロック、洋楽」。
アンジュルム|ハロー!プロジェクト オフィシャルサイト
川名凜|アンジュルムメンバーオフィシャルブログ
川名凜(@rin_kawana.official)・Instagram photos and video
頓知気さきな
清 竜人25「Will you marry me?」
2024年、清 竜人25で清さきなとして活動するようになって1曲目のリリースが「Will you marry me?」でした。
この曲のおかげで新しく知ってもらう機会に恵まれ、わくわくする経験をたくさんさせていただきました。
リアレンジ前の原曲も大好きですが、この曲もまた同じように愛されるように大切に歌っていきたいです。
柴田聡子「Reebok」
柴田聡子さんの「Your Favorite Things」は、2024年に一番聴いたアルバムでした。
朝の1曲目に「Synergy」を、おうちでのんびりするのに「素直」を、ルンルン散歩するのに「Side Step」を、何をするのにもまずこのアルバムをかけました。
全部大好きな曲で時期によって一番好きな曲が違うのですが、このアンケートを書いている今は「Reebok」が一番好きと感じたのでこの曲を挙げました。
宇多田ヒカル「誰かの願いが叶うころ」
宇多田ヒカルさんは小さい頃から大好きなアーティストさんで、前回の6年前のツアーも今回のツアーも行きました。
中でも、「誰かの願いが叶うころ」は昔から好きでしたが、大人になってから改めて歌詞に強く共感することがあり、初めて聴いた曲のように感動しました。ライブで生で聴けた感動を思い出しながら聴いています。
<プロフィール>
頓知気さきな(トンチキサキナ)
2000年3月6日生まれ、大阪府出身。2018年に姉の戦慄かなのとのセルフプロデュースユニット・femme fataleとしてデビュー。同年に「ミスiD2019」を受賞した。2019年よりテレビ東京「青春高校3年C組」にクラスメイトとして出演し、アイドル部のユニット・ハイスクールベイビーとしても活動。2023年に本格的にソロ活動をスタートさせ、柴田聡子、パソコン音楽クラブプロデュースによる楽曲をリリースした。2024年からは清 竜人25に清 さきなとして参加している。2025年3月9日に生誕ライブを実施予定。
頓知気さきな Official Website
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冨樫優花(タイトル未定)
アイナ・ジ・エンド「金木犀」
歌い出しの「長所のない私です」というフレーズにとても共感し、惹かれ、日常のさまざまな場面で聴いて救われていました。金木犀の香りってどんなだっけ……? 毎年嗅いでいるはずなのにいつも思い出せないです……。
TOMOO「ネリネ」
2024年一番聴いたアーティストは間違いなくTOMOOさんです。TOMOOさんの歌声、選ぶ言葉、1つひとつの楽曲の世界観……大好きです。その中でも「ネリネ」は、いつどんなときに聴いても違和感がなく、心を落ち着かせてくれました。2番からガラッと情景が変わるのがカッコよくて、癖になっちゃいます。
小田和正「愛になる」
小田和正さんの曲、実はあまり聴いてこなかったんです。改めて、歌詞の壮大さに驚きました。小田さんの歌声自体が大きな愛に包まれていて、説得力があり、1人の人として、歌を歌う人として、すごく考えさせられました。今年の冬に出会ったこの曲が、1年間の答えのように思えました。
<プロフィール>
冨樫優花(トガシユウカ)
3月5日生まれ、北海道旭川市出身。2020年に結成され、北海道札幌市を拠点に「何者かになろうとしなくていい。 何者でもない今を大切に。」をコンセプトに活動しているアイドルグループ・タイトル未定のオリジナルメンバー。「TOKYO IDOL FESTIVAL 2022」ではアイドルカラオケバトルに出場し、中森明菜「スローモーション」を披露して優勝した。
タイトル未定 Official Site
冨樫優花(@Title_Yuuka)/ X
冨樫優花(@title_yuuka)・Instagram photos and video
真鍋凪咲(CUTIE STREET)
=LOVE「呪って呪って」
この曲は私の“どタイプ”で、聴いてすぐに「あっすき。」となりました。ダークな雰囲気のあるカッコいい曲です!
芯のある歌声が素敵なのはもちろんですが、そこに少し甘めな歌声が入ることでよりこの曲の深い愛が感じられます。
そして好きなところは、「正しいグレーの作り方 ちょっと黒が多かった」です。正しい愛を作る中で、愛しすぎて呪いまでいってしまったと解釈したのですが、このフレーズで書かれていてとても斬新で面白いなと思いました!
曲も最高なのですが、ダンスもカッコいいんです。間奏部分の手で自分自身を引っ掻くような振付があるのですが、そこが特に好きでバッと皆さんがそろっているのがカッコいいです!
そんな、迫力のある「呪って呪って」をぜひ皆さんにも聴いてほしいです!
マルシィ「エール」
マルシィさんは恋愛ソングが多いのですが、この曲は題名の通り応援ソングなんです! 遠回りしてないまっすぐな言葉が並んでいて、そのまま受け入れられて励まされました!
特に惹かれたのは「不安も希望も抱えながら 明日へ向かって 今日を乗り超えていく」の歌詞の部分です。自信を持って元気出してと言うような前向きな言葉もありますが、私はこの歌詞が落ち込んでいる自分自身のことも肯定してくれているように感じました。不安な気持ちは簡単にはなくせないし誰もが持っている気持ち。だからこそ大切にしながら、そして微かな希望をもとに、ゆっくり自分のペースで進んでいこうと思いました。
誰かに寄り添ってほしいときに、ぜひ出会ってほしい1曲です。
CUTIE STREET「かわいいだけじゃだめですか?」
この曲は2024年の11月にCDリリースをした、私の所属しているグループの曲です! ありがたいことに、多くの方が聴いてくださっていてとってもうれしいです。
題名だけを見ると、かわいいだけでいいでしょ?と強気な意味で捉える方もいらっしゃると思うのですが、本来は“かわいいところだけじゃなくてかわいくないところも愛してよ”といった意味が込められています!
歌詞は時代設定がごちゃ混ぜになっていたり記号が出てきたりと聴いていると、ん?と思う部分があると思います! その、ん?と思うところも受け入れてほしいんです!! ちょっとおバカな部分も愛してほしいんです!
さまざまな意味が実は込められているので、ここはどんな意味かなと考えながら聴くと、よりこの曲を楽しんでいただけると思います! ぜひお聴きください!!
<プロフィール>
真鍋凪咲(マナベナギサ)
2004年6月28日生まれ、神奈川県出身。アソビシステムのアイドルプロジェクト「KAWAII LAB.」より誕生したグループ・CUTIE STREETのメンバー。メンバーカラーは紫。2024年11月リリースの1stシングル「かわいいだけじゃだめですか?」がいきなりバイラルヒットを記録した。
CUTIE STREETオフィシャルサイト
真鍋凪咲 (CUTIE STREET)(@nagisa_cs0628)/ X
真鍋凪咲(CUTIE STREET)(@nagisa_manabe)・Instagram photos and video
律月ひかる(いぎなり東北産)
ZOC「QUEEN OF TONE」
誰にも言えない、言いたくない、バレたくない感情をいつも歌にしてくれる大森靖子さん。どこにも行き場のなかった感情を音楽で抱き締めてくれます。2024年はこの曲にすごく抱き締められたので、2024年の私にとって大切な1曲です。誰かを思って聴くラブソングとかではなく、私がかわいく生きるために、私が私で居るために必要な歌。誰にも言えない春を秘めた胸のプリズムをちゃんと誇りに思って、背筋伸ばしてかわいく過ごすぞ~。
大森靖子「幸内炎」
先日ライブで聴けて、もっと好きになりました。少し切なさも感じて、包み込まれるような雰囲気が素敵だなと思います。「愛を忘れたら 君に会えるのに」という歌詞が好きです。ここにある愛は確かなのに複雑すぎて愛なのに愛だからこそうまくいかないことはあるあるだなぁとこの歌詞を見て思ったりしました。余談ですが、曲に出てくるセブンティーンアイスの中で、私はカラフルチョコがかわいいので好きです。
高嶺のなでしこ「美しく生きろ」
強くて信念を感じられるアイドルに惹かれるのですが、この曲はたかねこさんのそこの部分をすごく引き出していて、1人ひとりの思いのまっすぐさにぴったりで、生で観れたときはパフォーマンスの力強さに圧倒されました。2024年はこの曲をたくさん聴いて、私もがんばろうと奮い立たせられてきました。アイドルよ答え続けろ! ハイ!
<プロフィール>
律月ひかる(リツキヒカル)
2001年7月31日生まれ、秋田県出身。2015年に結成され、東北地方を中心に活動しているスターダストプロモーションのレッスン生グループ・いぎなり東北産のメンバー。キャッチコピーは「うさぎ天使魔法少女」。いぎなり東北産は2025年7月9日に、かねてからの目標であった東京・日本武道館公演を行う。
いぎなり東北産オフィシャルサイト
律月ひかる(@ritsuki_hikaru_official)・Instagram photos and video
たれみみるんちゃん(@_ritsuki_hikaru)- TikTok