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新人バンドtotemぽぉる「BBS」優勝!BiSH、MY FIRST STORYといきなり共演した渋谷の夜

totemぽぉる(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])
1年以上前2022年10月25日 12:02

10月21日に東京・Spotify O-EASTで行われたロックバンドオーディション企画「BRAND-NEW BAND STORY」にBiSH、MY FIRST STORY、そしてWACKの渡辺淳之介とジャパンミュージックシステム(JMS)のKTRによるオーディションのグランプリアーティストに選ばれたtotemぽぉるが出演した。

「BRAND-NEW BAND STORY」は渡辺とKTRの両プロデューサーが新世代のモンスターロックバンドを見つけ出すオーディション企画。オーディションの模様はGYAO!、スペースシャワーTVで配信、放送されてきた。本企画では、100組を超える応募の中から選出されたアラナミ、TEAR、totemぽぉる、youthの4組が8月の最終ライブ審査に臨んだ。その後、視聴者投票を経て、Spotify O-EASTでのライブ当日にtotemぽぉるがグランプリに選ばれたことが発表された。これによりtotemぽぉるは、日本コロムビアからのメジャーデビューが約束されるほか、11月23日にぴあアリーナMMにて開催される「REDLINE ALL THE REVENGE」のオープニングアクトとしての出演権、さらに2023年5月3~7日に実施される「VIVA LA ROCK」への出演権を獲得した。

totemぽぉるのメンバーは、イベント当日のリハーサル直前にグランプリに選ばれたことを知らされ、本番に臨んだという。イベントのトップバッターとして、メンバーの蘇我涼(Vo, G)、関野義将(B)、龍世(Dr)が元気よくステージに登場。蘇我は花束を持って登場し、ギターアンプの上にそれを飾ってからギターを抱え、「たそがれの街」の演奏をスタートさせた。蘇我と関野はステージを駆け回り、龍世がパワー全開のドラムプレイを見せつけた。エネルギーをほとばしらせた1曲目に続いて、「プラトニック・ラブ」ではミディアムテンポのどっしりとしたビートに乗せてエモーショナルな演奏を聞かせ、観客の視線を奪う。蘇我はテンションが上がりすぎたのか、抜けてしまったギターケーブルを振り回すほどのやんちゃぶりを見せた。そんな彼は「今日は出られてよかったです、ありがとうございます。こんなに大勢の前でやるのは初めてなんですけど、楽しいですね」と素直に語り、7月に行われたオーディション合宿で作った新曲「とびっきり!!」を披露した。

すっかり汗だくになった蘇我は、「誰がグランプリになるか、今日まで伝えられていなくて。お客さんが入ってない(開演前の)壇上でグランプリに選ばれたんだけど、そこですごく痛感したことがありました。物事はコロッと変わるということです。僕は今、ワクワクしています。『何かがここで変わるんじゃないか』って。僕らもそうだし、あなた方も何かが変えられるんじゃないかなって本当に思っています。だって僕たちは昨日までそのへんでバイトしてたんだよ。借金もあって大変なのに、今日はこんな大勢の前に立てて。ドラムの龍世は今日だって朝の6時から12時くらいまでUber Eatsの配達員をやってたくらいですから。WACKさんとJMSさんのおかげで変化があり得る今になった。ここにいる皆さんも本当にどうもありがとうございます」と改めて自身の思いを語る。さらに10月31日に東京・下北沢エリアのライブハウスで行う彼ら主催のサーキットイベント「タイムカプセル」の告知をしてから、「こんな僕らでも天国に行けるように。ズルして天国に行こうとする歌です」と述べ、「天国キセル」を届けた。グランプリバンドらしく、堂々としたパフォーマンスを展開したtotemぽぉるは、ラストにエッジィなロックチューン「I don't」を投下。彼らにとって大舞台となったO-EASTでのライブを終えた。

BiSHはバンドを率いた編成で登場し、フロアがざわつく中で定位置に着くと、人気曲「オーケストラ」を1曲目に披露。メンバーの歌、踊り、表情と、バンドの生演奏で表現される楽曲の世界観によって場内にドラマチックな雰囲気がもたらされ、盛大な拍手が送られた。BiSHは1曲目の雰囲気から一転してパンキッシュなショートチューン「DEADMAN」を投下し、パワフルなシャウトでフロアを扇動。そして「渋谷の皆さん、アガっていこうぜ!」とアイナ・ジ・エンドが叫び、「SMACK baby SMACK」へとつなげた。6人は間髪入れずに続くバンド演奏に合わせて、「いいたいことがない」というフレーズが印象的な「I have no idea.」を歌い、MCタイムへ。セントチヒロ・チッチはコロナ禍の影響で収容人数制限が長らくあったことから「こんなにいっぱいのO-EASTはひさびさに見たね!」と満員のフロアを眺めて笑顔を浮かべる。そして「totemぽぉる、おめでとうございます!」とグランプリ獲得への祝福メッセージを送った。またtotemぽぉるについて、モモコグミカンパニーは「すごい勢いを感じた」と話し、アユニ・Dは「熱量と自由さと無邪気さがカッコよかった。ライブを寝転びながらやっているところでは、自分も混ざろうかと思ったくらい」とライブの感想を語った。8月に行われた最終ライブ審査に審査員として参加したチッチは、「こういうのが欲しいんだよね! 私は初めて彼らのライブを観たときにガシッと胸をわしづかみにされて、涙を流しながら観た。もうこのバンドしかいないってくらい好きになっちゃった。皆さんと今日、彼らのライブを観るのが楽しみでした。最高だよね? 心を奮い立たせてくれる、素敵なバンドだと感じました。バンドのメンバーに『今日も泣かせますね!』って言われたんですけど、そしたらなんだか悔しくなっちゃって(笑)。そういう気持ちにさせてくれてありがとう」と賛辞を送った。

「totemぽぉるにロックンロールの神様が微笑みますように」とチッチがひと言添えてから、BiSHは「ろっくんろおるのかみさま」を披露。さらに一見すると意味不明な歌詞が並ぶヘビーなロックチューン「ぴょ」、突き抜けるような爽快感を持ったアッパーチューン「スーパーヒーローミュージック」、初期からの人気曲「スパーク」を続けてパフォーマンスした。その後、ハシヤスメ・アツコとモモコが中心となってトークを展開。MY FIRST STORYが2017年に行ったツアーの香川・高松festhalle公演でツーマンライブをした当時を回想し、「プロミスザスター」を原曲キーのままでセッションしたことを振り返った。またリンリンがHiro(Vo)の「ドキュメンタル」での活躍を大絶賛するなど、メンバーは奔放なトークで観客の笑いを誘った。その後、BiSHはTAKA(ONE OK ROCK)、KENTA(WANIMA)、MEGが楽曲制作に参加した8月発表のシングル曲「サヨナラサラバ」を披露し、「MONSTERS」「BiSH-星が瞬く夜に-」と連投してフロアをヒートアップさせる。ラストに「beautifulさ」でハッピーなムードを生み出し、ステージをあとにした。

MY FIRST STORYの出演時間になると、Teru(G)、Nob(B)、Kid'z(Dr)が定位置に着いて演奏を始める。ほどなくしてHiro(Vo)がさっそうと現れて「気合い入れてかかってこいよ!」と叫び、「不可逆リプレイス」を投下。開始早々から4人によって繰り出されるラウドなバンドサウンドが、場内を包み込んでいく。Hiroは「O-EASTの皆さん、もう僕らしか残ってないんですよ! ここで体力使い切ってもらってよろしいでしょうか!」と呼びかけ、オーディエンスをアジテート。「ALONE」「モノクロエフェクター」とアグレッシブなナンバーを畳みかける合間にもHiroは「気合い入れてかかってこいよ!」「最高の景色を見たいんですよ! 一緒に踊ろうか!」と積極的にフロアを煽りながらライブを進めていき、オーディエンスは肩を組んでヘッドバンギングをしたり、飛び跳ねたりしながら彼らのライブを全力で楽しんだ。

MCでHiroは「本日はBiSHとマイファスと、グランプリになったバンドと。なかなかないメンツのO-EASTだと思うんですけど、熱いですね。ひさびさに見た気がします、こんなにパンパンのO-EASTを。昔を思い出すような景色です。僕は『BRAND-NEW BAND STORY』の審査員として参加したんですけど、びっくりするくらいみんなレベルが高くて、選ぶのに苦戦しました。その中でもダントツ、満票を勝ち取ったのがtotemぽぉるで、ライブを観て音楽の力を感じました」とtotemぽぉるの印象を語った。MCのあと、マイファスはメロディアスな「君のいない夜を越えて」、エモーショナルなメッセージ性を持つ「Missing You」を続けて演奏し、熱のこもったサウンドで観客の気持ちを鼓舞していく。マイファスとフロアいっぱいのオーディエンスが作り上げるライブ空間は一体感に満ちており、メンバーは積極的にステージ前方に身を乗り出してステージとフロアの垣根をなくしていった。2018年発表のアルバム「S・S・S」の収録曲「2 FACE」の演奏時には、音源にもゲストボーカルとして参加したBiSHのアイナが登場。アイナはポエトリーパートを担当しつつ、Hiroと肩を並べて熱唱したり、曲に合わせて激しくも妖艶なダンスを踊ったりした。ステージで繰り広げられる強烈なツインボーカルの応酬に、観客は大興奮の様子だった。ライブ終盤、マイファスはラストスパートとばかりに「REVIVER」で場内の熱気を一段と引き上げ、最後に「With You」を演奏。この日一番の一体感と熱狂を生み出してライブを締めくくった。Hiroは曲中で「音楽の力を信じている」と繰り返し伝え、オーディションを通して出会ったtotemぽぉるのグランプリ獲得を歓迎し、祝福していた。

なお終演後にはtotemぽぉる、BiSH、マイファスの面々と、MCを務める庄村聡泰、オーディションの主催者である渡辺、KTRが登場。KTRはtotemぽぉるがグランプリを獲得したことに触れつつ、「ほかの3バンドも活躍を注目していただきたいので、皆さんもぜひチェックしてください」とエールを送り、渡辺は「構想からすると3年くらい。MY FIRST STORYさんとBiSHでライブができて、totemぽぉるという新しい仲間が加わって楽しくなりそうだな。『BRAND-NEW BAND STORY』はここまでですが、これからがtotemぽぉるのストーリーの始まりなので、皆さん応援していただけたらうれしいなと思います」と今後の期待を煽った。

「BRAND-NEW BAND STORY」2022年10月21日 Spotify O-EAST セットリスト

totemぽぉる

01. たそがれの街
02. プラトニック・ラブ
03. とびっきり!!
04. 天国キセル
05. I don't

BiSH

01. オーケストラ
02. DEADMAN
03. SMACK baby SMACK
04. I have no idea.
05. ろっくんろおるのかみさま
06. ぴょ
07. スーパーヒーローミュージック
08. スパーク
09. サヨナラサラバ
10. MONSTERS
11. BiSH-星が瞬く夜に-
12. beautifulさ

MY FIRST STORY

01. 不可逆リプレイス
02. ALONE
03. モノクロエフェクター
04. 君のいない夜を越えて
05. Missing You
06. 戯言NEUROSE
07. 2 FACE feat. アイナ・ジ・エンド(BiSH)
08. ACCIDENT
09. 猿真似ドロップアウト
10. I'm a mess
11. REVIVER
12. With You

GYAO!「BRAND-NEW BAND STORY」

2022年11月20日(日)18:00配信スタート

スペースシャワーTV「BRAND-NEW BAND STORY ~view from SPACE SHOWER TV~ #5 最終回」

2022年11月22日(火)23:00~23:30

REDLINE ALL THE REVENGE Supported by M

2022年11月23日(水・祝)神奈川県 ぴあアリーナMM
<出演者>
coldrain / THE ORAL CIGARETTES / Age Factory / SHADOWS / THE FOREVER YOUNG / Vaundy / Tempalay / クリープハイプ / BLUE ENCOUNT / ハルカミライ / BiSH / 我儘ラキア / HEY-SMITH / Dragon Ash / The BONEZ / Fear, and Loathing in Las Vegas
オープニングアクト:totemぽぉる

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