11月21日(現地時間)にアメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアター、11月22、23日に大阪・京セラドーム大阪にてK-POPの年末授賞式「2024 MAMA AWARDS」が開催。この記事では初開催となったロサンゼルス公演と、大阪公演1日目の模様をレポートする。
LA公演&大阪公演1日目の出演者
今年の「MAMA AWARDS」のコンセプトは「BIG BLUR:What is Real?」。このコンセプトには「産業間の境界が崩れることを意味するビッグブラー時代が到来し、さまざまな音楽、文化、好みなどが曖昧になった境界の中で融合して誕生した“世の中になかったNew Thing”を披露する」という抱負が込められている。初開催となったアメリカ公演「2024 MAMA AWARDS US」では、アンダーソン・パーク、ILLIT、J.Y. Park、KATSEYE、RIIZE、TWS、YOUNG POSSEがパフォーマンスを披露。大阪公演1日目にはBOYNEXTDOOR、ENHYPEN、IVE、izna、イ・ヨンジ、ME:I、PLAVE、TREASURE、TOMORROW X TOGETHERがパフォーミングアーティストとして出演した。
US公演のトリはJ.Y. Park×アンダーソン・パーク
US公演のオープニングでは、TWSがBTS「Dynamite」、ILLITがTWICE「Heart Shaker」、RIIZEがNCT 127「英雄; Kick It」のカバーを披露。フレッシュな顔ぶれによる華やかなパフォーマンスにドルビー・シアターは大いに湧いた。
YOUNG POSSE、KATSEYE、TWS、ILLIT、RIIZEのステージが終わり、最後に登場したのはJ.Y. Park。デビュー曲「Don't Leave Me」を皮切りに、生バンドをバックに次々と楽曲を披露していく。アンダーソン・パークを迎え入れ、キーボードとドラムでセッションを繰り広げたあと、2人はJ.Y. Parkの最新曲「Easy Lover」でコラボ。“パーク”コラボで会場を熱狂させたJ.Y. ParkはInspiring Achievement賞のトロフィーをアンダーソン・パークから受け取り、「僕がステージに立つ理由は1つ。後輩たちに少しでもインスピレーションを届けたいという思いです。だからこの賞をもらえて本当にうれしいです。JYPの同僚のみんな、また今も一生懸命活動しているJYPの2PM、TWICE、Stray Kids……すべてのアーティストの皆さん、僕にとっては君たちが最高だ。来年も健康で楽しく活動しよう」とJYPファミリーにエールを送った。
YEONJUNのコンセプチュアルなステージとキュートなME:I
京セラドーム大阪公演のトップバッターを務めたのは、TOMORROW X TOGETHERのYEONJUN。ブラックのエナメルスーツに身を包んだYEONJUNは、楽器を演奏するロボットアームに囲まれたステージで、大勢のダンサーを従えて9月にリリースしたソロ曲「GGUM」を披露し、今回の「2024 MAMA AWARDS」のコンセプトである「BIG BLUR:What is Real?」を表現してみせた。ME:Iは「&ME」「Click」の2曲を歌唱。クールなダンスと愛らしい笑顔でグループの魅力を存分に発揮した。ME:IはFavorite New Asian Artistを受賞し、「言葉にならないくらい感動しています。これからも私たちらしく、過去と今を大事にしながら、たくさんの方の未来を明るく彩れるアーティストでいられたらと思います」「YOU:ME(ME:Iファンの呼称)の皆さんのおかげでこの賞をいただくことができました。これからも成長した姿をお見せできるように一生懸命がんばります」と今後の活躍をファンと約束した。
BOYNEXTDOORの華やかなパフォーマンス
BOYNEXTDOORはカラースーツでドレスアップして、バーカウンターのあるパーティーホール風に演出されたステージへ。1曲目の「Nice Guy」では、ジェヒョンとテサンが真っ赤なスポーツカーに乗って登場したり、曲の終わりでウナクがカメラにキスしたりと、ファンが悶絶するアクションの数々で会場を沸かせ、代表曲「Earth, Wind & Fire」ではエネルギッシュなダンスと弾丸のように放つ詰め込まれたリリックで観客を圧倒した。BOYNEXTDOORはFavorite Dance Performance Groupを受賞。彼らは「僕たちは音楽を愛する人間です。長い間ずっと音楽を愛して活躍する姿をONEDOOR(BOYNEXTDOORファンの呼称)にお見せしたいです。この賞をいただくのに最も重要な方々はONEDOORです。そしてZICOプロデューサーをはじめ、ほかのプロデューサーにも感謝しています」と受賞についてコメントした。
TXT、ENHYPEN、ZB1メンバーのスペシャルバンドの熱演
「2024 MAMA AWARDS」のためにBEOMGYU(B / TOMORROW X TOGETHER)、HUENINGKAI(Dr / TOMORROW X TOGETHER)、JAY(G / ENHYPEN)、キム・テレ(G / ZEROBASEONE)、ハン・ユジン(Key / ZEROBASEONE)が結成したスペシャルバンド・TOENZEは「Left-hander MAMA ver.」を披露。5人は息の合った演奏でシンガロングを巻き起こし、達成感に満ちた表情を見せた。
可憐さ際立つizna、イ・ジアのラップに会場驚き
iznaは3つのユニットに分かれて「FINAL LOVE SONG + IWALY + DRIP + FAKE IT」を披露し、それぞれの個性を強く印象付ける。彼女たちを生んだ「I-LAND2」の映像が流れたあと、7人そろって「IZNA」「TIMEBOMB」の2曲をパフォーマンスし、可憐な姿で会場を魅了した。イ・ヨンジは、「ペントハウス」シリーズで知られる女優のイ・ジア、バーチャルアイドルグループのPLAVEとのコラボレーションステージを披露。プレゼンターの姿から早着替えしたイ・ジアは黒いキャップをかぶり、「CTL(Cross the Line)」で巧みなラップを繰り出し、イ・ヨンジと合流してパワフルなステージで会場を魅了した。さらにイ・ヨンジはPLAVEと「Small girl」でコラボ。PLAVEは「WAY 4 LUV」でこのステージを締めくくった。
IVEは守護神、ENHYPENはヴァンパイアに
リーダーのユジンが弓矢を放ち、それをきっかけに始まったIVEのステージは、メンバー全員が守護神に扮し、古典の説話と魔法少女のコンセプトを掛け合わせたコンセプチュアルな内容。「Accendio」で堂々たるダンスを見せたあと、6人はオリエンタルなサウンドが特徴の「HEYA」で扇子を使った妖艶なパフォーマンスを繰り広げた。IVEはFans' Global ChoiceとFavorite Global Performer Femaleを受賞。トロフィーを受け取り、「1年間一生懸命ワールドツアーをしながら、全世界のファンに愛されたと思います。DIVE(IVEファンの呼称)がいつも私たちのそばで応援してくださっているおかげで賞をいただくことができました。ありがとうございます」とファンへの感謝の思いを述べた。
ヴァンパイアコンセプトでおなじみのENHYPENは今年の「MAMA AWARDS」でも吸血鬼になった姿を披露。JUNGWONのソロパフォーマンスで始まった「XO (Only If You Say Yes)」から「Brought The Heat Back」へとなだれ込むと、無数に飛び交うレーザー光線の中でクールな表情でステージを繰り広げる。NI-KIがダンサーのBada Leeと2人で息の合ったダンスを披露したあと、棺桶の中から左胸にバラが一輪刺さったSUNGHOONが登場。SUNGHOONが手に付いた血を首元に塗り付けるという演出から、ENHYPENは先日リリースされたばかりのリパッケージアルバム「ROMANCE : UNTOLD -daydream-」の表題曲「Daydream」を熱演した。ENHYPENはFans' Global Choiceを受賞し、「今年1年、ENGENE(ENHYPENファンの呼称)の皆さんのお陰で幸せな時間を過ごせました」「これからもENGENEのために生きていくENHYPENになります。愛しています」と熱いメッセージをENGENEへ送った。
TREASUREの全身全霊のパフォーマンス
チェ・ヒョンソク、ヨシ、ハルトの3人によるまくし立てるようなラップでTREASUREのステージは幕開け。残りの7人も合流すると、今年の彼らを象徴する楽曲「KING KONG」を投下し、最大風速で会場を爆発的な盛り上がりに導いていく。続く「RUN」ではステージを飛び出し、メンバーが会場中に散らばってオーディエンスを巻き込みながら熱いパフォーマンスを展開。最後はパワーを使い果たしたかのように10人がステージに寝そべり、「See you next time」と涼しげに手を振った。TREASUREはFans' Global Choiceを受賞。大阪出身のアサヒは「こんなに素敵なメンバーと素敵なアーティストさんたちと素敵なファンの方々と一緒に過ごせて感無量です。また近々新しい姿でお目にかかれると思いますので皆さんよろしくお願いします」と受賞の喜びを語りつつ、カムバックを予告した。
TXTがリーダーに送ったメッセージ、トリはもちろん「APT.」
体調不良によってリーダーのSOOBINが活動を休止し、4人でのステージとなったTOMORROW X TOGETHER。スケール感のあるロックサウンドの「Deja Vu」で、大所帯のダンサーを従え堂々としたパフォーマンスを披露したあと、4人は天使の羽のようなケープが付いた衣装にチェンジし、帯状の布を使った幻想的なダンスを繰り広げる。魔法のように白いバラを手にした4人は「Over The Moon」を披露。ケープをひらりひらりと翻しながら軽快なサウンドに乗って歌声を届けた。Ponta Pass Global Favorite ArtistとFans' Global Choiceに輝いたことについてYEONJUNは「このような賞をいただけるのはMOA(TOMORROW X TOGETHERファンの呼称)のおかげ。これからもがんばれという励ましの意味だと思って成長をお見せしていくTOMORROW X TOGETHERになります」とコメント。BEOMGYUは「SOOBINさんが今僕たちを観てくれています。SOOBINさん愛しているよ」とSOOBINにメッセージを送った。
1日目のフィナーレを飾ったのはBLACKPINKのロゼとブルーノ・マーズによる世界的ヒット曲「APT.」のステージ。会場でお披露目された「APT.」のパフォーマンス映像ではバンドの演奏をバックにロゼとブルーノがルーズなセットアップを着用し、ライブハウスさながらの至近距離の観客の前でステージを繰り広げた。なおロゼとブルーノはGlobal Sensationを受賞し、京セラドーム大阪のステージにも登場。2人はトロフィーで乾杯し、ロゼは「私が大好きなお酒のゲームからスタートした曲なんですけど、こんな面白い曲が大勢の方に愛していただけるとは思っていなかったです。本当に感謝しています」とコメントした。
そのほか、Fans' Global Choiceにはaespa、イ・ヨンジ、Favorite Rising ArtistにはMEOVV、Worldwide KCONers' ChoiceにはZEROBASEONE、Olive Young K-Beauty Star in Musicにはイ・ヨンジが輝き、「MAMA AWARDS」の4つの大きな賞のうちの1つVisa Fans' of the yearにはJIMIN(BTS)が選ばれた。