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雨のBOREDOMSから大トリCorneliusまで、福岡「CIRCLE」2日目

6年近く前2018年05月20日 14:07

5月12、13日に福岡・海の中道海浜公園 野外劇場でライブイベント「CIRCLE '18」が開催された。ここでは13日公演の様子をレポートする。

前日12日公演は晴天に恵まれたが、13日の福岡は朝から雨模様に。さらに中納良恵(Vo)の体調不良により、これまで連続出演を果たしていたEGO-WRAPPIN'の出演がキャンセルになるなどアクシデントにも見舞われる中、計10組のライブアクトと5組のDJ陣が1日を盛り上げた。なおDJブースにはおなじみの角張渉社長や常盤響が前日に続き出演したほか、バクバクドキンの2人も登場。彼女たちは「エゴラッピン」と手書きされたTシャツを着てパフォーマンスを行っていた。

mei ehara / BOREDOMS / 藤原さくら

2日目のスタートを飾ったのは初登場のmei ehara。アコギ片手に1人ステージに登場した彼女は朴訥とした歌声で7曲を演奏し、「CIRCLE」2日目の幕をゆったりと開いていった。雨足がさらに強まる中、CIRCLE STAGEにはBOREDOMSが登場。ツインドラムとトリプルギターから放たれる強靭なアンサンブルに乗せてEYEがステージ上を暴れまわる姿は圧巻で、雨のロケーションも相まって強烈な印象をオーディエンスに焼き付けていく。20分以上にわたり1曲を演奏し続けるなどして観客を踊りに踊らせたのち、EYEが客席にダイブするなど、初の「CIRCLE」でオーディエンスに圧倒的な存在感を示していた。BOREDOMSの残した余韻の中でのびのびとした歌声を響かせたのは、福岡が地元だという藤原さくら。前日は家族と共にテントを張って観客として「CIRCLE」を楽しんだという彼女は、別所和洋(Key / Yasei Collective)、伊藤大地(Dr / グッドラックヘイワ)をバックにパフォーマンスを展開していく。さらに途中、高田漣をゲストに呼び込んで演奏を繰り広げ、その歌声の魅力を多くの観客に届けていた。

ハナレグミ / 高田漣 / TOWA TEI / 思い出野郎Aチーム

「CIRCLE」常連組であるハナレグミは、菅沼雄太(Dr)、伊賀航(B)、石井マサユキ(G / TICA)、YOSSY(Key / YOSSY LITTLE NOISE WEAVER)をバンドメンバーに引き連れて登場。永積崇はSUPER BUTTER DOGの「大安」や人気曲「家族の風景」など計9曲にわたり持ち前の歌声を響かせて、場内をピースルフルな雰囲気で包んでいく。続く高田漣は伊藤大地(Dr)、野村卓史(Key)、伊賀航(B)、ハタヤテツヤ(Key)を従えてのパフォーマンスを展開。高田はエレキギターとスチールギターを持ち替えながら、最新アルバム「ナイトライダーズ・ブルース」の楽曲を中心に、オーセンティックなブルースやロックの感触を昼下がりの野外に溶け込ませていた。また「ハニートラップ」演奏時にバクバクドキンをゲストとして呼び込んだり、観客と共に記念撮影を行うなどして、「CIRCLE」らしいユルさをたたえたライブを展開していた。EGO-WRAPPIN'の代役としてCIRCLE STAGEへ出演したTOWA TEIは、シュアなDJパフォーマンスでステージ前をダンスフロアへと変えていった。自身の楽曲「Taste of You」やEGO-WRAPPIN'の「くちばしにチェリー」をプレイするサービス精神や、「風の谷のナウシカ」でスタートさせて「ハイスクールララバイ」で締める細野晴臣愛あふれる選曲で、大いにオーディエンスを沸かせていった。KOAGARI STAGEで思い出野郎Aチームが演奏を始める頃には、雨は上がり会場に日差しが差し込むほどに。彼らは夕日を浴びながら「週末はソウルバンド」「ダンスに間に合う」といった人気曲を熱く、男臭くパフォーマンスし、福岡の音楽ファンから喝采を浴びていた。

細野晴臣 / 長岡亮介 / Cornelius

CIRCLE STAGEのトリ前には、「CIRCLE」に欠かせない存在である細野晴臣が登場。高田漣(G)、伊藤大地(Dr)、伊賀航(B)、野村卓史(Key)を従えた細野は、「北京ダック」でライブをスタートさせた。ライブは序盤に「La Conga Blicoti」「El Negro Zumbon(Anna)」 など軽快なナンバーが届けられ、「Ain't Nobody Here But Us Chickens」「The House Of Blue Lights」といったダンスチューンで締められる構成に。また中盤の「東京ラッシュ」「フジヤマ・ママ」の演奏時にはゲストとして水原佑果がコーラスで細野のステージを華やかに彩って、ライブの大きな見所を作っていた。前日にペトロールズとして出演した長岡亮介は、2日目にはソロで出演。ausとSTUTSと共にステージに登場してオーディエンスを驚かせた。ライブはausとSTUTSによる手打ちのビートの上に長岡がギターと歌を乗せる内容で、序盤には長岡がラップを披露する場面も。どことなくフリーフォームな長岡のパフォーマンスがロケーションとマッチして、観客の体を揺らしていた。「CIRCLE'18」の大トリを務めたCorneliusは、堀江博久(Key, G / NEIL and IRAIZA)、大野由美子(B, Vo, Key / Buffalo Daughter)、あらきゆうこ(Dr)と共に登場。紗幕に映像を投影させるオープニングで観客の期待を煽りながら、「いつか / どこか」でライブを開始した。息ぴったりのアンサンブルを照明としっかり同期させ序盤からオーディエンスを驚かせると、「Point of View Point」「Drop」「Count 5 or 6」など人気曲を次々と繰り出していく。夜の野外で繰り広げられるパフォーマンンスは光と音の芸術と言えそうな内容で、終盤までMCが挟まることのないノンストップの展開で届けられた。演奏曲は最新オリジナルアルバム「Mellow Waves」の曲を軸に人気曲を融合させた計13曲で、最後は代表曲「Star Fruits Surf Rider」と、坂本慎太郎が作詞した「あなたがいるなら」を続けて観客を魅了。「あなたがいるなら」でギターとエレピのサウンドを生々しく響かせて、2日間にわたる「CIRCLE'18」の幕を下ろした。

写真提供:CIRCLE

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