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桜島「GSH」2日目はサンボやBiSH熱演、ナヲも飛び入り!大トリはTHE King ALL STARS

左から加山雄三、タブゾンビ(Tp / SOIL & "PIMP" SESSIONS)。
7年近く前2018年10月09日 9:02

鹿児島・桜島多目的広場&溶岩グラウンドを舞台にした野外フェスティバル「THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL 2018」の2日目公演が、昨日10月8日に開催された。

オープニングアクトを務めたぷぷぷのライブ、発起人のタブゾンビ(SOIL & "PIMP" SESSIONS)による挨拶のあと、2日目の薩摩ステージトップバッターであるヤバイTシャツ屋さんが登場。彼らは「ハッピーウェディング前ソング」でハイテンションにライブをスタートさせ、朝9:30の桜島に「キッス!キッス!キッス!キッス!」のコールが響き渡った。「ヤバみ」でオーディエンスの熱気をさらに高めると、こやまたくや(G, Vo)は「9時半からの出番ってなかなかないよ?(笑)そいで9時半にこんなに集まることもなかなかないよ」と、朝一番からステージ前に大集結した観客に感謝を述べた。その後3人は9月にリリースしたニューシングルから「KOKYAKU満足度1位」も演奏。ラストの「あつまれ!パーティーピーポー」では、こやまが「体力全部使い切れよ!」と叫んですさまじい盛り上がりを場内にもたらすが、さらに「時間ちょっとだけ余ってるから!」と急遽追加で「Universal Serial Bus」も披露し、観客を大いに満足させた。

四星球の出演時間を迎えると、場内には「桜島ではこの時間は桜島大根の収穫を祈る儀式の時間ですので、イベントを中断して収穫祭を行います」とアナウンスが流れる。観客がどよめく中、フィールド後方からダンボール細工と全身タイツで桜島大根に扮したメンバーが登場。北島康雄(Vo)を残るメンバーが担ぎ上げてゆっくりとステージへ向かい、観客を大爆笑させた。その後も彼らは「運動会やりたい」ではオーディエンスを赤白2組に分けて対決させ、新曲「言うてますけども」の曲中では出演キャンセルとなったマキシマム ザ ホルモンの「ぶっ生き返す!!」を披露するなど破天荒なパフォーマンスを連発。北島が客の中に飛び込んだだけでなく、まさやん(G)やU太(B)もステージを降りてプレイし、観客との一体感を楽しんでいた。

BiSHのライブ開始時には「BiSHのライブのみ写真撮影OKです」というアナウンスが流れ、ファンは大喜び。BiSHは1曲目「SMACK baby SMACK」からアグレッシブなステージパフォーマンスで観客を熱狂させた。さらにアッパーチューンの「GiANT KiLLERS」に続いては「NON-TiE UP」を重厚に披露し、オーディエンスを圧倒した。「オーケストラ」「beautifulさ」を軽やかに届けた6人は、ラストに「BiSH-星が瞬く夜に-」を披露。パワフルなシャウトとダンスで、幅広い層に印象を残すステージを繰り広げた。

晴天の下、大隅ステージに登場した女王蜂はゆったりとしたジャムセッションでライブを始めた。ステージにアヴちゃん(Vo)が現れ、セッションが「金星」のイントロにつながるとステージ前には無数の腕が上がった。最新シングル曲「催眠術」やキラーチューン「デスコ」などを披露したあと、アヴちゃんは「鹿児島には人生で初めて来ました。SOIL & "PIMP" SESSIONSの社長(Agitator)がね、誘ってくださって」とこの日の出演の経緯を明かし「遠いかもしれないけど、いつかね、また会いたいね」と鹿児島のファンとの再会を誓った。和やかなMCから一変し、女王蜂はラストに「告げ口」を演奏。壮絶なパフォーマンスで圧倒されたオーディエンスにアヴちゃんは「続きはまた今度」と言い残し、ステージを去っていった。

大隅ステージに元気いっぱいに飛び出してきた04 Limited Sazabysは、疾走感に満ちた「swim」を最初に演奏。GEN(Vo, B)は「付いてきてね!」とオーディエンスに呼びかけ「My HERO」「Warp」と晴天の下、時折涼し気な風が吹き抜ける会場にぴったりのナンバーを連発した。GENはこの日の高温に「平成最後の夏は終わったもんだと思ってたんですけど、まさかの延長戦ありがとうございます。10月に夏フェスできると思ってなかった(笑)」と語る。その後も4人は「fiction」「midnight cruising」など強力なナンバーを連発していった。GENは自身と鹿児島を巡るいくつかの不思議なエピソードを明かし「僕の先祖は鹿児島出身だと勝手に思っているので。今日は自分の周りに、スタンドみたいにご先祖様が付いていてくれてる気がしてます(笑)」と心強そうな表情を見せた。

それぞれ個性的なファッションで登場し、大歓声を浴びたSCANDALは、HARUNA(Vo, G)の「鹿児島、踊れー!」という叫びとともに「テイクミーアウト」を鮮烈に鳴らした。メンバー4人は「暑い!」「暑いね!」と口々に言い合い、HARUNAは「完全に衣装を間違えました(笑)。10月の暑さをなめてたね、ベロア着てるからね(笑)」と苦笑いしつつ「どうせなら全員でグショグショになっていきましょう!」と観客を煽る。後半で彼女たちは「プラットホームシンドローム」「恋するユニバース」をパワフルにプレイし、オーディエンスの一体感を高めていく。ラストは「瞬間センチメンタル」と「LOVE SURVIVE」のストレートなロックサウンドで出番を締めくくった。

薩摩ステージ前に超満員の観客を集めたサンボマスターは「青春狂騒曲」でライブをスタートさせた。「ミラクルをキミとおこしたいんです」「できっこないをやらなくちゃ」のダイナミックなバンドサウンドでオーディエンスの熱気をますます上昇させると、山口隆(Vo, G)は「最高っす皆さん!」と笑顔を浮かべた。「今日出られなかったマキシマム ザ ホルモンのためにも全員優勝しなきゃいけないんですよ!」と山口が絶叫して始まった「世界をそれは愛と呼ぶんだぜ」では巨大なサークルモッシュが発生し、オーディエンスは全身でサンボマスターの音楽を楽しんでいる様子を見せた。山口は「こんな美しい光景になって本当にうれしいし、こんなフェスを作れる鹿児島の人たちはすごい。今日こうやって笑ったことを忘れるなよ!」と語りかけ、最後に「輝きだして走ってく」を熱唱した。

日没後の大隅ステージに現れたストレイテナーは、暖色系の照明に彩られながら「彩雲」をゆったりと奏でた。そのまま「REMINDER」へとつながれると、オーディエンスは4人の鳴らすどっしりしたサウンドに心地よさそうに身を委ねていた。長崎県出身のホリエアツシ(Vo, G, Piano)は、昨年夏の段階でタブゾンビから出演オファーを受けていたことを明かし「誘ってくれてありがとう。九州人としては誇らしいです」と喜んだ。その後は宮崎県出身の秦基博とのコラボ曲「灯り」が演奏され、穏やかなアンサンブルで観客を魅了した。「Melodic Storm」の最後にはKj(Vo, G / Dragon Ash)が飛び入りでボーカルを務め、観客を大いに沸かせる。さらにラストナンバー「From Noon Till Dawn」では「さっき決まりました」というコラボゲスト、タブゾンビが参加。情熱的なアンサンブルを会場に響かせた。

薩摩ステージのMIYAVIは1曲目「Flashback」でハンドマイクを手にステージを縦横無尽に駆け回ってオーディエンスを煽る一方、華麗なギターテクニックでも魅了。「こないだは千葉で『氣志團万博』に出させてもらって、アーティスト主導のフェスに出ることも増えたけど、人柄と信頼とミュージシャンシップのもとに集まっています。改めて光栄に思っています」と、タブゾンビへの感謝とリスペクトを明かす。ここでMIYAVIはスペシャルゲストとしてATSUSHI(Dance / Dragon Ash)を呼び込み「Fire Bird」をパフォーマンス。楽曲の世界をATSUSHIの情熱的なダンスが鮮やかに彩った。続く「STRONG」では先ほど話に上がったタブゾンビと共に、タイトで息の合った演奏で観客を大いに踊らせた。

急遽出演キャンセルとなったマキシマム ザ ホルモンに代わって大隅ステージのトリを務めたDJダイノジは、おなじみのアンセムを次々と投下してオーディエンスを盛り上げていく。途中ではマキシマムザホルモンの「シミ」「恋のメガラバ」などの楽曲を流し、会場をホルモンのライブさながらの熱狂へと導くが、途中でまさかのナヲ(ドラムと女声と姉)本人が登場し「いすゞのトラック」のCMソングを熱唱。ナヲは観客の盛り上がりに「おばちゃん、袖で泣いちゃった(笑)」と感謝を述べてから杏里「CAT'S EYE」を高らかに歌い上げ、「来年はマキシマム ザ ホルモンで参加させてください!」と願った。

2日間にわたるフェスの大トリを務めたのは、加山雄三率いるTHE King ALL STARS。加山やタブゾンビ、佐藤タイジ(G)ら豪華メンバーがステージに現れ、「CRAZY DRIVING」の華やかなサウンドが響くと大きな歓声が沸き起こった。さらに加山がおなじみのフレーズをギターで華麗に奏でる、映画「パルプ・フィクション」のテーマ曲「ミザルー」で歓声は一層大きくなった。加山は「みんな素晴らしい、ノリがいい。笑顔が最高!」とオーディエンスの様子に笑顔を浮かべる。一方、タブゾンビは今回加山の出演が実現した理由を「(加山の)ご先祖が鹿児島の人なんですよ。篤姫様にお使えしてたという」と明かして観客を驚かせた。

中盤ではエルヴィス・プレスリー「Blue Suede Shoes」「Blue Moon Of Kentucky」「Love Me Tender」のカバーも披露され、加山の温かく力強い歌声が幅広い層のオーディエンスを魅了した。彼らは加山の代表曲「夜空の星」を重厚なアンサンブルで演奏したあと、佐藤もボーカルを取った「I Simple Say」、さらに「My Way」で本編を締めくくる。アンコールの声に応えてメンバーが演奏した「THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL 2018」最後の曲は「君といつまでも」。間奏では加山に代わり、タブゾンビが「僕は君たちを死ぬまで離さないぞ、いいだろ?」と名台詞を叫び、感動的な空気の中で2日間にわたるフェスが終幕した。

「THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL 2018」の模様は11月24日(土)、MUSIC ON!TVにて6時間放送される。放送アーティストは後日発表。

※記事初出時より見出しの表現を変更いたしました。

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